米AMDは4日(現地時間)、CPUにGPU機能を統合し、同社がAccelerated Processing Unit(APU)と呼ぶ新世代プロセッサ「Fusion APU」を発表した。まずは「Brazos」(開発コード名)プラットフォームとして知られる小型デスクトップや低価格ノート、ネットブック向けの低消費電力APU「AMD Eシリーズ」ならびに「AMD Cシリーズ」の2シリーズを投入する。

「AMD Eシリーズ」ならびに「AMD Cシリーズ」のチップ

AMD Eシリーズは「Zacate」の開発コード名で知られていたAPUで、TDPは18W。一方のAMD Cシリーズは「Ontario」の開発コード名で知られていたAPUで、こちらはTDPがより低い9Wとなっている。両シリーズともに、新規開発のx86コア「Bobcat」(開発コード名)を最大2基と、DirectX 11世代で80基のSPを内蔵するGPUを、同一のプロセッサダイ上に統合した製品だ。

ほか、製造プロセスは40nm。L2キャッシュはシングル(CPU)コア製品で512KB、デュアル(CPU)コア製品で512KB×2。内蔵メモリコントローラはDDR3に対応し、対応メモリはDDR3 1066MHzまで。統合GPUはUVD3世代の動画再生支援をサポートしている。なお、統合GPUはAMD EシリーズでRadeon HD 6310、AMD CシリーズでRadeon HD 6250と呼ばれるコアを採用しているが、違いは動作周波数(数値は現時点で非公開)のみだとされる。

75平方mmの小型サイズにx86コアとDX11世代GPUを統合

この後には、上位のAMD Aシリーズとして「Llano」(開発コード名)が控える

ラインナップは計4モデルで、AMD Eシリーズが1.6GHz動作/Bobcat×2基の「AMD E-350 with Radeon HD 6310 Discrete-Class」と、1.5GHz動作/Bobcat×1基の「AMD E-240 with Radeon HD 6310」。AMD Cシリーズが1.0GHz動作/Bobcat×2基の「AMD C-50 with Radeon HD 6250」と、1.2GHz動作/Bobcat×1基の「AMD C-30 with Radeon HD 6250」。

ラインナップの概要

今回発表されたFusion APUと競合製品との性能比較