NVIDIAの外付GPU NVS3100Mを選択することができる

GPUはCore i7/i5に内蔵されているIntel HD Graphicsか、外付GPUのNVIDIA NVS 3100Mから選択することができる。内蔵GPUと外付GPUを切り替えて利用するスイッチャブルグラフィックスの選択肢は用意されておらず、内蔵GPUか外付GPUの二者択一になる。なお、スイッチャブルグラフィックスが必要な場合には、同じT410でもsのついたT410sを選ぶ必要がある。

GPU-Zでの表示。16SP、256MB/GDDR3/64ビット、606MHzコア/810MHzメモリというスペックになっている

NVIDIAのNVS3100Mは、GT218/N11Mの開発コードネームで知られるGPUで、NVIDIAがビジネスノートPC向けに開発したGPUとなる。Direct3D 10.1(いわゆるDirectX10.1)に対応しており、ビデオエンジンはVP4と呼ばれるNVIDIAの第4世代のエンジンが内蔵されており、HDのMPEG4 AVC/WMV(VC-1)/DiVXなどをのハードウェアでのデコードが可能になっている。GPUのダイそのものとしてはデスクトップで言えばGeForce GT 210、ノートPC向けでいえばGeForce GT 210MなどのSKUと同じコアになっており、NVIDIAのGPUの演算器であるSP(Stream Processor)は16個を内蔵している。なお、本製品に搭載されているNVS3100Mは、GPUのコアクロックは最大606MHz、フレームバッファーとなるメモリは256MBのGDDR3が搭載されており、動作クロックは810MHzとなる。

気になる性能だが、今回は標準のグラフィックスドライバは出荷前の古いバージョンが入っており、ベンチマークを行える環境ではなかったのでできなかったが、簡単にいくつかやってみた限りではIntel HD Graphicsを上回る結果はだしており、3D性能などを重視したければやはり外付GPUを選択するのがいいのではないだろうか。

前世代から大きく進化したThinkPad T410、堅実なビジネスノートPCが欲しい人にお奨め

以上のように、今回はキーボードもOSも英語版での試作機での評価となるため、日本語環境でどのようなソフトウェア環境となっているかについては触れられなかったが、ハードウェアとしてのThinkPad T410は、前世代のThinkPad T400から大きく進化しており、完全に新しいマシンと言ってよいほどの改良だ。

ThinkPad T400sで採用された新しい機能(シリアルウルトラスリムベイやシリーズ3のドッキングステーションなど)などを取り込んだことで、使い勝手や機能も大きく向上しており、eSATAやDisplayPortなど新しいポート類も魅力と言える。かつ、ThinkPadシリーズの特徴である堅牢なボディやシックな黒ベースのデザインなどは依然として健在だ。そうした堅牢で使い勝手の良いビジネスノートPCを探しているのであれば検討してみる価値がある製品と言えるのではないだろうか。