International CES 2010のソニーブースでは、VAIOシリーズの新製品も紹介されている。その中に、現地でも未発表の新モデルが展示されていた。薄型軽量のVAIO Zシリーズの後継機とされている。

TV、PC、カメラなど、幅広い展示のソニーブース

展示されているのは、13.1型の16:9液晶を搭載し、重さ3ポンド(約1.36kg)の薄型軽量ノートPC。展示パネルには「The Executive Decision(最終決断)」というタイトルがつけられており、同社の力がこもったモデルというのが伺える。

未発表のVAIO Z

従来のZシリーズも薄型軽量にハイスペックを詰め込んだモデルで、Core 2 DuoにNVIDIA GeForce 9300M GSを搭載していたが、今回もインテルの新CPUであるCore i5/i7にNVIDIAのGPUを搭載しているようだ。搭載されるCPUやGPUの種類についてはまだ未公開だったが、GPUのビデオメモリは最大1GBになるという。

本体を見ると、従来通りグラフィックをチップセット内蔵とGeForceで切り替えるスイッチが搭載されているが、これまでのスタミナとスピードの切り替えだけでなく、オートモードが追加され、三角に動くスイッチになっている。オートモードの場合、AC駆動時はGeForce、バッテリ駆動時は内蔵といったように、シーンに応じて自動的にグラフィックスが切り替わるようだ。

上下左右に加えて斜めにも動く切り替えスイッチ。新たにオートモードが追加されている

アルミニウムの1枚板から成形されたキーボードパネルやカーボンファイバーを使った天板などのスペックは健在で、高級感を維持している。BDドライブやHDMI端子、SD/メモリースティックDuoスロット、Webカメラ「MOTION EYE」、有線/無線LAN、Express Cardスロット、ディスプレイ端子などのインタフェースなども充実。輝度センサーも搭載し、暗い場所ではキーボードライトが点灯し、液晶輝度が下がる仕組みも搭載しているようだ。

本体前面。ワイヤレス切り替えスイッチやメモリカードリーダーなどがある

本体右側にBDドライブを装備

右側のインタフェース

左側のインタフェース

MOTION EYE

輝度センサーによって、液晶輝度が下がり、LEDのキーボードライトが点灯する

液晶は従来通りの1600×900ドットで、NTSC比約100%といった高性能は継続される見込み。GPSや3Gといった機能も従来通りで、WiMAXに関しても搭載される可能性は高そうだ。バッテリー駆動時間は、従来のZシリーズ並みになる見込み。

天板にはカーボンファイバを利用し、強度を確保

アルミの1枚板からキーボードパネル。軽量ながら高い剛性を誇る

従来よりもさらなるハイスペックを搭載し、画像や動画編集にも十分な性能を誇りながら機動性の高いモデルとしてブースでは新Zシリーズがアピールされていた。現時点ではスペックの詳細や発売日、価格などは明らかにはされていないが、今年前半には登場する模様だ。

もう1つの新モデルがVAIO Fシリーズ。クアッドコアのCore i7-820QM(1.73GHz)を搭載し、メモリ最大8GB、最大640GB HDDまたは512GB SSDを搭載可能。GPUはNVIDIA GeForce GT 330M/310Mで、ビデオメモリは最大1GB。フルHD(1920×1080)の16.4型液晶を搭載でき、BDドライブ、LEDバックライト付きキーボード、有線/無線LAN、SD/メモリースティックDuoスロット、Express Cardスロット、HDMI端子などを搭載し、オプションでTransfer Jetも内蔵できるハイスペックノートPCに仕上がっている。

ゲームや動画向けのPCとしてアピールされていたFシリーズ

本体右側

左側

そのほかブースでは、VAIO Sシリーズ向けのワイヤレスディスプレイのデモも実施されており、HDTVに720pでPCの画面を転送していたほか、再生素材を使って環境に配慮したVAIO WやVAIO Pのピンクモデルなどが展示されていた。

ワイヤレスディスプレイ機能を内蔵したVAIO S

液晶TVにワイヤレスで画面を転送している

VAIO Pのピンクモデル

それにあわせたマウスも