今回、お話を伺ったAdobeのCorporate EvangelistであるMarc Eaman氏

10月5日(太平洋夏時間)、Adobe Systemsは「Adobe LiveCycle Enterprise Suite 2(以下、LiveCycle ES2)」を発表した。米国カリフォルニア州ロサンゼルスで5日から7日にわたって開催された「Adobe MAX 2009」でのこと。

LiveCycle ES2は複雑なビジネスプロセスを自動化し、ユーザ中心型のビジネスアプリケーションを作成するためのエンタープライズアプリケーションプラットフォームである。ES2には17のモジュールが用意されており、ユーザはニーズに合わせて必要なモジュールを組み合わせて利用することができる。モジュールの役割は以下の4つのカテゴリに分類することができる。

  • ドキュメントサービス
  • RIAサービス
  • プロセスマネジメント
  • 開発と配信

このうちプロセスマネジメントはLiveCycleの核になるもので、ビジネスプロセスの管理や最適化のための機能を提供するモジュールである。このビジネスプロセスからPDFなどへのドキュメント化やRIAとのシームレスな連携を提供するのが、ドキュメントサービス/RIAサービスとなる。それに加えてこれらのモジュールを利用したアプリケーションの開発および配信を手助けするツールがあり、これらがまとまることによりLiveCycle製品群を構成している。

ビジネスプロセスの最適化を実現するAdobe LiveCycle ES2

LiveCycle ES2の大きな特徴としては、既存のアプリケーションやストレージをそのまま活用できる点が挙げられるという。LiveCycle ES2を使えば異なる複数のシステムやアプリケーション、ストレージなどをビジネスプロセスのレイヤで統合して考えることができるため、アプリケーションの開発者やユーザはバックグラウンドで動くシステムのことを考慮する必要がない。つまり、現在のシステムに手を加えることなく、そのまま活用して新しいユーザ中心型のアプリケーションを構築できる、とのことである。

ここでは、LiveCycle ES2に含まれる代表的な新機能について紹介する。