東芝
東芝 執行役常務 PC&ネットワーク社 副社長の真田勉氏は、これまで東芝が取り組んできたPC事業の歴史に触れながら、来年には最初のラップトップPCであるT1100を投入してから25周年になること、今年がダイナブックの投入から20周年目であることを紹介。「常に驚きと感動を与えてきたのが東芝。Windows 7によって、さらなる進化を遂げることができる」とした。
真田氏は、マイクロソフトとの緊密なパートナーシップを持っていることを示し、「BIOS技術にまで踏み込み、起動を速くすることに成功している。Windows Vistaに比べて、起動時間では約50%の高速化、レジュームからの復帰でも45%の高速化を達成し、使い勝手を高めている」という。さらに、CELLプロセッサのサブセットであるSpurs EngineによりAV機能を強化。参入を発表したBlu-ray Discドライブ搭載などのほか、コンテンツを自在に操作できる利用環境の改善に取り組んでいることを明かし、新たなインタフェースとして「マルチファイルビューワー」(仮称)を紹介してみせた。「マルチファイルビューワーでは、ファイル形式を意識せずに自由に位置を変えたり、大きさを変えたりといったように、使いやすくグラフィカルなインタフェースで、データを整理できるようになる」などとした。
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Windows 7では64bitと32bitを選択できるセレクタブルOS方式を採用していることも訴求 |
Spurs EngineによりAV機能を強化。Blu-rayとの組み合わせで新たな映像時代の幕開けとする |
また、「インターネットの進化に一番追従しているのはPC。その延長線上ではPCセントリックなデジタルホームの創出が考えられる。DLNAがひとつのキーワードであり、モバイル機器との連携も増えていく。そのためには、CE機器と同じ感覚での操作性が求められるだろう」との課題も示した。
パナソニック AVCネットワークス
パナソニック AVCネットワークス社システム事業グループ ITプロダクツ事業部 事業部長の奥田茂雄氏は、「パナソニックは持ち運ぶということにこだわり続けてきたPCメーカーである」とし、ビジネスモバイルであるレッツノートと、粉塵などが舞う利用環境が悪い場所でも活用できるようにしたフィールドモバイルであるタフブックへの取り組みを紹介した。
「通信環境の進化、CPUやOSの進化が、モバイルユースを加速している。PCを屋外で利用するシーンが増える一方で、屋内でも、オフィスにある会議室から別の会議室へ、また家の中の1階から2階に持ち運んで、同じ環境で利用するといった使い方も増えている。PCが固定された環境から開放されることで、仕事や生活が便利になる」としたほか、「複数の大型アプリケーションを使うシーンが増えており、負荷の高いソフトをバックグランドで動作させていても、やりたいことを快適に行えるといった使い方がモバイルにも求められている。机の上のメインPCと、持ち運び用のサブマシンという体制ではなく、メインマシンを持ち運べる提案をしていく」と語った。
また、ワークスタイルの変化にも触れ、「様々な制限からIT化が遅れていた分野、PCを使いたくても使えなかった分野でも利用できるようにするのがパナソニックの目指すところ。消毒液を使用する医療分野や、水を扱い、湿度が高い魚市場などでも利用できるPCを開発した。実際、築地市場でもタフブックを利用しており、大幅な業務の効率化が実現された」というフィールドモバイルでの導入事例を紹介した。