国内の時計メーカー、オリエント時計、カシオ計算機、シチズン時計、セイコーウオッチの4社はこのほど、秋冬コレクションの発表商談会を実施。オリエント、シチズン、セイコーの3社は例年通り品川プリンスホテル(東京都・港区)を舞台に「2009年 秋・冬ウオッチ合同東京商談会」を、一方のカシオは本社にて、「2009年Autumn/Winter CASIO 時計新製品発表会」を独自に開催。例年通りに多くの来場者でにぎわった。

「機械式時計」を核に - オリエント

ここ数年にわたり、「機械式時計おもしろ計画」をテーマとして開発に取り組むオリエントは、「機械式時計のオリエント」というイメージ確立をより鮮明に打ち出すと同時に、レディスウォッチの充実を図った。

「レトロフューチャー 自転車モデル」

「クラシック レトログラード」

「PRIVATE LABEL 大人ガーリー」

機械式時計では、イタリアのヴィンテージ・ロードバイクの名車をモチーフに、重なり合うギアをイメージしたメカニカルウォッチ(機械式腕時計)、Orient Star(オリエントスター)シリーズ「レトロフューチャー 自転車モデル」(10月発売予定)、ヴィクトリア時代の家具の色調を模したカラーリングが魅力の「ダークロマンティック」(10月発売予定)などを披露。曜日を表示する針が1週間経過後、瞬時にスタート地点に戻るレトログラード機能を搭載した「クラシック レトログラード」(11月発売予定)のように、同社の技術の粋を集めたアイテムも注目を集めた。

一方、レディスでは、エメラルドやサンゴなどアールデコ時代のジュエリーカラーでシックな雰囲気を放つ「アールデコII」(10月発売予定)、オンオフにもフィットする、フェミニンかつスタイリッシュな「PRIVATE LABEL(プライベート レーベル) 大人ガーリー」(10月発売予定)などが目を引いた。

G-SHOCKブースに人だかり - カシオ

カシオは「Innovation Impact,CASIO ISM-革新と個性の融合。感動のベストブランド-」をテーマに展開。2009年10月から12月にかけて発売する新製品を、一堂に会して展示していた。終日、人だかりができたG-SHOCKのブースには、大人気シリーズ「FROGMAN(フロッグマン)」のニューモデル、クリスマス恒例のペアモデル、ダイヤルに星をちりばめた「Baby-G」ほか展示数も多く、製品の開発コンセプトに沿った什器や小物を使ったディスプレーも目を引いた。G-SHOCKではほかに、ロスを中心に活躍するグラフィックアーティストのMr.Cartoon、HIPHOPアーティストのREDMAN、アパレルブランド「マックダディ」とのコラボレートモデルなどカルチャー色の強いアイテムも11月に登場するという。

5代目「FROGMAN」

OCEANUS Manta「OCW-S1400」

スタイリッシュさと上質さを追求するプレミアムライン「OCEANUS Manta(オシアナス マンタ)」のニューモデルには、新レイアウトの多針フェイスを採用。メタルダイヤルリングやロゴマークにブルーの蒸着処理を施した「OCW-S1400」と、旬のピンクゴールドカラーで彩られた「OCW-S1400B」(共に10月31日発売)は美しかった。アウトドアウォッチ「PROTREK(プロトレック)」の最高峰モデル「MANASLU(マナスル)」には、内側に強靱なケブラー繊維を使用した皮ベルト仕様が加わる。新開発の小型多針電波ソーラームーブメントを採用する女性用の多針モデルほか、年末にかけて投下されるニューカマー群も要注目だ。

新開発の小型多針電波ソーラームーブメントを搭載したG-ms Octra(ジーミズ オクトラ)「MSA-7100DGJ」

光発電「エコ・ドライブ」をアピール - シチズン

「技術と美の融合」というプロダクトポリシーを掲げるシチズンは、ほぼすべてのモデルに環境に配慮した電池交換不要の光発電「エコ・ドライブ」を搭載。ハイファッション性というデザイン面のみならず、先進の技術力を大きくアピールした。

エクシード レディース「EBS75-5041」

クロスシー「エコ・ドライブ」電波時計「XCB38-9103」

「CITIZEN Series 8」804(写真)には「ALL BLACK」モデルも登場

大人の女性のための「EXCEED(エクシード) レディース」(EBS75-5041/5042)では、ダイヤルからの光の透過性という問題から、これまで実現が難しかったエコ・ドライブ仕様の「純白ダイヤル」を実現。わずかな光でもソーラー発電できるよう進化させたムーブメントに、光の透過性に考慮して少量の塗料で純白に見せる技術力を駆使している。

誕生から10年、高機能ファッションウォッチとして新しい価値観を提案してきた「xC(クロスシー)」のニューモデル群ももちろん、光で動き電池交換不要の100%エコ・ドライブ化を実現した。

男性用では、人気の「アテッサ」ジェットセッターに注目。ダイレクトフライト(ディスク式都市選択ワールドタイム機能)が特徴である同作から、エレガントなピンクゴールドカラーをベゼルなどに配した限定モデルも展示されていた。

コスモウォッチで高性能を実証 - セイコー

セイコーは、本物志向の男性に向けた「BRIGHTZ PHOENIX(ブライツ フェニックス)」から、自然な腕の動きで発電・充電しながら駆動する独自のキネティックに手巻機構を付加したムーブメントを搭載するモデルと、メカニカル・クロノグラフ(ストップウォッチ+積算計付きウォッチ)という2つの限定モデルを発表。

「セイコー スプリングドライブ スペースウォーク」

「Grand Seiko(グランドセイコー) SBGE013」

さらに宇宙空間で高い性能を実証したコスモウォッチ「セイコー スプリングドライブ スペースウォーク」を展示。同アイテムは2008年10月、史上6人目の民間人として宇宙に旅立ち、国際宇宙ステーションに12日間滞在したリチャード・ギャリオット氏のために開発された。氏はミッションに4個のスペースウォークを携行し、2個を国際宇宙ステーションに残し、2個を持ち帰った。残された2個は2ヶ月後の2008年12月23日に、ロシア人宇宙飛行士が両腕に装着して5時間38分にわたる宇宙船外活動の間、宇宙空間で正常に作動するかテストされている。このモデルは来年1月下旬に全世界に向けて発売予定となっている。限定100個、販売予定価格は262万5,000円とのことだ。

「WIRED f × Rinka(ワイアード エフ × リンカ)」の第二弾モデルも

女性らしい華やかさとアクティブなスタイリングを印象付ける「LUKIA(ルキア)」からは、ソーラー電波仕様、エコティック ソーラーという環境のことも考えたアイテムの登場が控えている。