「Innovation Impact,CASIO ISM-革新と個性の融合。感動のベストブランド-」をテーマに、カシオ計算機は11日、本社にて「2009年Autumn/Winter CASIO 時計新製品発表会」を開催。今年10月から12月にかけて発売する新製品を、一堂に会して展示した。会場は、例年通りに午前中から多くの来場者を集め、夕方になっても活況は続いた。

G-SHOCK最新作に、あのフィギュアも遂に登場!

業界唯一の世界6局(日本2局・中国・アメリカ・ドイツ・イギリス)標準電波受信機能である「マルチバンド6」を世界的人気ブランド「G-SHOCK」をはじめとする独自ブランドに搭載し、日本のみならず中国や欧米でグローバルに展開している同社。

G-SHOCKの人気シリーズ「FROGMAN(フロッグマン)」の新星や、クリスマス恒例のペアモデル、ダイヤルに星をちりばめた「Baby-G」ほか展示数も多く、製品の開発コンセプトに沿った什器や小物を使ったディスプレーも見事。製品共々、多くのプレスの目を釘付けにした。

とりわけG-SHOCKブースは大盛況。ISO(国際標準化機構)規格に準拠する200m潜水用防水ウォッチで、8年ぶりのニューモデルとなる5代目「FROGMAN」(フロッグマン)を大々的にお披露目していた。

8年ぶりのモデルチェンジを果たしたフロッグマン

新フロッグマンは、シリーズ初となる電波ソーラー(マルチバンド6)機能をはじめ、潜水時間を記録する「ログデータメモリー」や潮の干満を表示する「タイドグラフ」などの多機能性を誇るだけでなく、ディテールに至るまで一貫した精密感を伝える魅力で溢れていた。

五代目となるフロッグマン「GWF-1000」(右)とフロントビスやダイヤルのメタルパーツなどにローズゴールド・カラーを採用した特別仕様モデル「GWF-1000B」(スペシャルパッケージ仕様)

主にデザインを担当した赤城貴康さん(カシオ・開発本部デザインセンター第六デザイン室)は、「人気シリーズの8年ぶりのニューモデルとなります。左にずらした左右非対称の独特なケースデザインや、フロントのビスといった基本デザインを踏襲しつつ進化させました」という。

ニューモデル(右)と11月に発売予定の四代目のファイナルエディション「GW-200Z-1JF」。左右非対称のケースデザインを踏襲しつつも、新作ではボタンを大型化するなど操作性にもこだわった

新生フロッグマンの裏蓋には、新たに「ロボガエル」のイラストが。口からアンテナを出し、両目ともにフロントビスを彷彿とさせるデザイン

新作ではマルチバンド6搭載や、インナーアンテナによる受信感度を確保するため、必然的にケースサイズが大きくなった。このことが逆に、"ケース径が大きく厚みのある時計"というデザイントレンドに沿う好結果を呼んでいる。モデル名にちなむ裏蓋のカエルのデザインは、「従来のカエルのイラストから、口からアンテナを出しているロボガエルに進化しています。カエルの目にも注目してほしいのですが、フロントのビスをモチーフにしているのです」と教えてくれた。また、前作4代目フロッグマンのファイナルエディション「GW-200Z-1JF」も、11月に発売を控えている。

また、機能性を前面に押し出したG-SHOCKらしいアイテムとは別に、ロスを中心に活躍するグラフィックアーティストのMr.Cartoon、HIPHOPアーティストのREDMAN、アパレルブランド「マックダディ」とのコラボレートモデルなどカルチャー色の強いアイテムも11月にお目見えする。

グラフィックアート界の第一人者であるMr.Cartoonとのコラボモデルなどのほか、G-SHOCKキャラクター「G-メン」のフィギュアをセットにした「G-SHOCK MAN BOX」も(※G-メンフィギュアセットモデルは2タイプ)

G-SHOCKのニューモデルはこのようにフロッグマンに見られる質実剛健さと、最先端カルチャーやハイファッション性を打ち出す二面性により、多種多様な価値観を持つユーザーに響く展開となっていた。

「紺碧の海」をイメージしたOCEANUS最新作

一方、クロノグラフ(ストップウォッチ+積算機能付きウォッチ)やデザイン性により、スポーティさを追求する「OCEANUS(オシアナス)」。今夏のボーナス商戦では予想を上回る売れ行きだったことから、冬の商戦でもその動向が注目される。

スポーティなデザインを特徴とするフルメタルケースのソーラー電波時計「OCEANUS」

そんな同ブランドでは、スリムなスタイルと上質感を追求するプレミアムライン「OCEANUS Manta(マンタ)」のニューモデルに新レイアウトの多針フェイスを採用。メタルダイヤルリングやロゴマークにブルーの蒸着処理を施した「OCW-S1400」と、旬のピンクゴールドカラーで彩られた「OCW-S1400B」(共に10月31日発売)のカラーリングも魅力的だ。そのほかにも、年末にかけてリリースされるエレガントさ満点のニューアイテムやレディースモデルにも期待が高まる。

10月に発売されるプレミアムライン「OCEANUS Manta」の新モデル「OCW-S1400」(右)とピンクゴールドで彩ったカラーバリエーションモデル「OCW-S1400B」

新開発の小型電波ソーラームーブメント搭載モデルも登場か?

引き続き土屋アンナをイメージキャラクターに起用する女性向け耐衝撃ウオッチ「Baby-G」と「G-ms」シリーズ

11月に発売される星型のデザインを採用したBaby-G「BGA-113B」(左)と「BGA-103」

先日、多機能型腕時計向けの最小ムーブメントの開発を発表したカシオ。例えばG-SHOCKのように、高機能かつスポーティさを強調した、数々の男性用ヒット商品を続発、他の追随を許していない同社だけに、タフでキュートな女性用クロノグラフの開発という方向性も楽しみではある。女性向けの耐衝撃ウォッチ、「G-ms(ジーミズ)」シリーズの次作は期待大だ。

プロトレックの新顔として鮮やかなカラバリモデルも追加

フラッグシップモデル「MANASLU」には皮バンドモデルも投入

そしてアウトドアウォッチ「PROTREK(プロトレック)」の最高峰モデル「MANASLU(マナスル)」には、内側に強靱なケブラー繊維を使用した皮ベルト仕様が加わる。発売は11月だ。

今年から国内投入された多機能クロノグラフ「EDIFICE(エディフィス)」。F1チーム「Red Bull Racing team」の2009年シーズンのオフィシャルパートナーである同ブランドからは特別モデル登場の予感 ※写真は現行モデル

ニューモデルの開発においても、世界同時不況を吹き飛ばすほどの勢いを見せる同社。将来的にはリストウォッチにおける男性8割、女性2割とされたかつてのユーザー比率を、男女比5対5とすることを目標に掲げる。今後の展開、それに伴う更なる発展から目が離せない。

会場には、マウントラシュモア風のG-SHOCKオブジェも

現在行われているG-SHOCKワールドツアー用グッズも展示されていた