「-path」パラメータの引数にはパスを複数同時に指定することができます。パスは"「,」"(半角カンマ)で区切ります。このときでも「-path」パラメータは省略可能です。

> Get-ChildItem C:\,WINDOWS

上の例は「C:\」が絶対パス、「WINDOWS」が相対パスです。このように混在させることも可能です(図16)。

図16 複数のパスを同時に指定した結果

エクスプローラでも同様ですが、普通は隠しディレクトリ、ファイルは表示されないようになっています。

> Get-ChildItem -force

上のように「-force」パラメータ(force:強制する)を指定すると『隠しアイテム』も表示されるようになります。Mode(属性)がh (hidden=隠しファイル)となっているものがそうです(図17)(図18)。

図17 『隠しアイテム』も強制表示したところ

図18 エクスプローラで「すべてのファイルを表示する」にして、同じフォルダを表示したところ。図17と比較すると、エクスプローラでの「すべて」は実はまだ見えていないアイテムがあり、PowerShellではそれらを見ることができる、ということがわかります

「-force」はスイッチ・パラメータ(コマンドレットの特定の機能をオンにするためのスイッチ)ですので、引数を取りません。

ディレクトリ全体ではなく、特定ファイルの情報だけを見ることもできます。

> Get-ChildItem ABC.txt

上のようにファイル名だけを指定するとカレント・ディレクトリにある「ABC.txt」だけの情報を表示します。

> Get-ChildItem "My Documents\BenchMark.html"

上のようにパスの最後をディレクトリ名でなくファイル名(ディレクトリ名とファイル名の区切りも「\」です)にすれば、そのディレクトリにある「BenchMark.html」だけの情報を表示します(図19)。「,」で区切って複数のファイルを同時に指定することもできます。

図19 特定ファイルのみの情報を表示したところ

きっちり正確にファイル名を特定しないで、ゆるく指定することができます。

> Get-ChildItem "My Documents\*.txt"

ワイルドカード(wild card:トランプの万能札、ジョーカー)という記号を使います。"「*」"(半角アスタリスク)は「任意の文字列」、"「?」"(半角クエスチョン)は「任意の一文字」を意味します。上の例では拡張子が「.txt」であるファイルのみを表示します(図20)。

図20 ワイルドカード「*」を使って「.txt」ファイルのみを表示したところ

> Get-ChildItem "My Documents\BenchMark.????"

上の例では「BenchMark.~」のうち、拡張子が「任意の4文字」であるファイルのみを表示します(図21)。

図21 ワイルドカード「?」を使った例。同じディレクトリに「BenchMark.txt」もあるが、拡張子が3文字なので表示されていない