ではRMMTの結果は? ということで、グラフ76にRead、77にWriteの結果を示す。

まずReadは、グラフ71の傾向が更にはっきり出てきた。DDR-1333を使うと1Threadの場合でも多少性能差はあるが、それが明確になるのは2Thread以降である。またBandwidthも、

1067×1 < 1333×1 < 1067×2 < 1333×2≒1067×3≒1333×4 < 1333×3

といった構図が明確に示される。1333×2と1333×4、1067×3の3つがほぼ同じというのが非常に面白い。1067×3の事を考えなければ先の図13の右側の構成が思い浮かびそうだが、理論値では25.6GB/sec(1067×3)と21.3GB/sec(1333×2)だから結構開きがある訳で、これは他の理由を考えたほうが良さそうだ。

ではWriteは? というと、さらにグラフが明確に分離している。今度は、

1067×1 < 1333×1 < 1067×2 < 1333×2 < 1333×4 < 1067×3 < 1333×3

となっており、より理論的な整合性が取れやすい結果になっている。こうなると、1333×4が実際はどこまで性能が下がるのかという問題になる。1333×2よりも性能は高い(ので、2ch動作しているわけではなさそうだ)が、1067×3よりも性能が下がるというあたりから考えると、600MHz駆動というのは案外本当なのではないかと思う。

Photo05はCore i7の評価キットに付属したQimondaのDDR3-1067、Photo06はX48用にGEILから借用したXMP対応のDDR3-1600の、それぞれのSPDの内容である。今回DDR3-1333はこのGEILのメモリをJEDEC #1の設定で利用したが、そうなるとLatencyはCL7-8-8-25ということになる。DDR3-1200 CL7-8-8-25とDDR3-1067 CL7-7-7-20のどっちが速いか? というのは非常に微妙なところで、なるほどReadの性能が殆ど差が無くても不思議ではないし、WriteだとtRCの長さも相まってDDR3-1067より性能が下がるのもうなづけるところがある。話としては辻褄があっており、やはり4枚以上装着するならばDDR3-1333は避けたほうが無難そうだ。

Photo05

Photo06