インテリア性の高いデザインと、タッチパネルによるよい操作性を併せ持つエプソンのプリンタ複合機「Colorio」。市場ではそうした利点が高い評価を得て、大ヒットとなっている。Colorioの美しさと使い勝手のよさはどうやって生み出されたのか。エプソン開発陣にお話を伺い、秘密に迫ってみる。

ADF(自動原稿送り装置)やタッチパネル液晶を搭載した複合機「Colorio EP-901A」。家電量販店では38,000円前後で販売されている

10月初旬の家電量販店に、「これぞフルモデルチェンジ」と叫ばんばかりのプリンタ複合機が並んだ。それが、「EP」の型番を持つエプソンの複合機「Colorio EP-901F」「EP-901A」「EP-801A」だ。従来の丸みを帯びた筐体からボックス型のシャープな外観に変更し、EP-801Aでは旧モデル(PM-A940)から体積比約40%のダウンサイジングを実現している。

EPシリーズは、外観だけでなくインタフェースから内部構造に至るまで、大幅に改良された。3モデルとも、新しいプリンタヘッドなどを使うことで、L判ふちなし印刷のスピードが、従来モデルの約19~22秒から約14秒に高速化。さらに上位のEP-901F/901Aでは、タッチパネル液晶によるインタフェースを採用し、多彩な機能が快適に操作できるようになっている。

ここまで劇的な変化は、簡単には実現しない。どのような開発の経緯を辿ったのか。そして、改良したことで得られた成果はどれほどのものか。セイコーエプソンのデザイン担当・酒井 宏明氏と設計担当・川原 学氏、エプソン販売の広報課長・鈴木 衛氏に話を伺った。

セイコーエプソン株式会社 情報画像企画設計第一統括部 IJP企画設計部 課長 川原 学氏

セイコーエプソン株式会社 機器デザインセンター 部長 酒井 宏明氏