オンキヨーは9日、カスタムインストーラー向けのAVセンターアンプ「Integra」シリーズの新モデル「DTX-5.9」を発表した。発売は6月2日を予定しており、価格は10万5,000円。

映像用だけでなく、音楽再生用としても高い能力を持つ「DTX-5.9」。ただし本来の実力を発揮させるためには工事が必要

同製品は、松下電器産業の「VIERA Link」、東芝の「REGZA Link」、シャープの「AQUOSファミリンク」に対応するHDMIリンク機能や、1080pへのアップスケールが可能なビデオスケーラー、「AudysseyDynamic EQ」の搭載など、4月29日に発売された「TX-SA606」と、AVアンプとしてはほぼ同じ性能を持つモデル。Integraシリーズとしてはベーシックなクラスのモデルということになる。定格出力120W×7の「VLSC」デジタルアンプや、信号レベルをなるべく低下させないことで微細な音声信号が埋もれてしまうのを防ぐ「オプティマムゲインボリューム」などを搭載(同社によると、オプティマムゲインコントロールは、小音量時の再生に有効というだけでなく、大きな音声信号に微細な音声信号がマスクされてしまうのを防ぐ効果があるとのことで、実際にはフルパワーの一歩手前まで、その効果が発揮されるとのことだ)。映画などの映像ソースの再生だけでなく、2chオーディオに関しても高い再生能力を持つ。

ただし、カスタムインストール市場向けのモデルということで、2つの部屋で別のソースを演奏させるゾーン機能や、エアコンや照明器具といったさまざまな家電製品のコントロール機能など、一般的なAVアンプとは一味違った機能が搭載されている。Integraシリーズは、基本的には、カスタムインストール市場でのみ流通している製品だが、一部の量販店では購入することも可能だ。ただし、ショップで購入して普通に設置しただけでは、これらのコントロール機能を利用することはできない(同クラスのTX-SA606に比べると、DTX-5.9のほうが、搭載されている機能の分価格も高い)。

主な仕様
全高調波歪率 0.08%(定格出力時)
周波数特性 5Hz~100kHz(+1dB/-3dB、Direct Mode)
SN比 106dB (LINE、IHF-A)
トーンコントロール最大変化量 +-10dB(BASS at50Hz)、+-10dB(TREBLE at20kHz)
スピーカー適応インピーダンス 4~16Ω
コンポーネント映像周波数 5Hz~50MHz
消費電力(電気用品安全法技術基準) 450W
待機時電力 0.1W
最大外形寸法 43(W)×174(H)×377(D)mm
質量 12.6kg
HDMI端子 入力×4/出力×1
映像入力端子 D4端子×2 / コンポーネント端子×2 / S端子×4 / コンポジット端子×5
映像出力端子 D4端子×1 / コンポーネント端子×1 / S端子×2 / コンポジット端子×2
音声入力端子 デジタル×5(光×3/同軸×2) / アナログ×7 (2ch×7 1入力は7.1ch兼用)
音声出力端子 デジタル×1(光) / アナログ×4 (2ch×2/Zone2×1/7.1ch×1)
スピーカー出力端子 9(Main×7/Zone2×2)
その他の端子 ヘッドホン端子×1 / RS232端子×1 / LAN端子× / 1 / 12Vトリガー端子×3 / IR入力端子×2 / IRIR出力端子×1