DivX 6.7.0.17 Pro
TMPGEnc 4.0 XPress 4.4.1.237 English

DivXNetworks, Inc.
http://www.divx.com/divx/

Pegasys, Inc.
http://www.pegasys-inc.com/ja/

ではエンコードではどうか? ということで、まずは通例どおりDivX 6.7.0.17を使ってのエンコードだ。Front EndはこれもTMPGEncを使ってみた。結果はというと、1080HDとか720HDではそれなりに効果がある(といっても、さして伸び率は多くない)が、Home Theater以下ではむしろオーバーヘッドが大きくなってしまっている(グラフ42)。実際Performance Monitorを使ってみても、さっぱりCPUの利用率は上がらない(Photo39)。

Photo39:これは1080HD Profile 2-pass 6000Kbps 1440x1080pixelのエンコードの1st Passでの結果。Home TheaterとかMobileだと、利用率はさらに減って10数%の場合すらあった

そこでMainConceptのH.264 V2とかH.264/AVC Plug-in、あるいはWindows Media Encoderなど様々なものを試してみたが、Single MovieをEncodeする限り、これ以上スループットは上がらなかった。そこでちょっと試しにTMPGEnc 4.0 XPressを使い、同じソースをMPEG-4 AVCに変換する事にしたが、この際に

  • 1本だけエンコード
  • 2本を同時エンコード
  • 4本を同時エンコード

の3パターンで試してみた。結果はグラフ43の通り。2倍/4倍には程遠いとは言え、それなりにスコアが伸びることは判った。ただしトータルでは40fps近くまでエンコード速度が伸びるものの、エンコード1本あたりの処理性能は単独利用の17.9fpsから4本同時では10.2fpsまで下がっているのが判る。パフォーマンスメーターを見ると、1本エンコードの場合は26%程度(Photo40)、2本で50%弱(Photo41)、4本でも76%(Photo42)といったところで、なかなかフルには使ってくれない様子が判る。

Photo40:1本エンコード

Photo41:2本エンコード

Photo42:4本エンコード

一応エンコード用にはSustainedで120MB/sec程度のRead/Writeが可能なRAID0を充て、ソースの読み出し・エンコード後の書き出し・作業ディレクトリをここに割り当てたが、これでもまだ足りない、というところが正直な様だ。HDD 4本でのRAID0とか、あるいは読み出し・書き込み・作業ディレクトリを全部異なるHDDに割り当てるとか、もう少し入出力を強化しないと、SkullTrailのパワーを使い切るのは難しい、ということだろう。加えて言えば、Memoryの帯域も恐らく不足する筈だ。

気になる消費電力およびマルチGPU環境の検証については、引き続き後編で紹介する。