NTTドコモは、1台の携帯電話端末で2つの電話番号・メールアドレスを切り替えて利用できる新サービス「2in1」など、FOMAの新端末「904iシリーズ」対応サービスを開発、904iシリーズの発売と同時にサービスを開始する。ここでは、23日に行われた発表会の模様を通じてサービスの詳細を紹介する。

904iシリーズから投入される新サービスやコンテンツなどの一覧

「2in1」は、1台の端末で2つの電話番号とメールアドレスを使い分けられるサービスで、「モード」を切り替えることで、それぞれのモードで保存したアドレス帳や発着信履歴などの情報も切り替わる。モードの切り替えだけで、発信相手に通知される電話番号も切り替わるなど、まるで2台の端末を使い分けているように利用できる点が特徴だ。利用料金は月額945円。

モードは「Aモード」「Bモード」「デュアルモード」の3種類で、A/Bそれぞれのモードで異なる電話番号とメールアドレスを利用。それに付随するアドレス帳やメールBOX、待受画面なども切り替わる仕組みだ。デュアルモードではどちらの電話番号を使うか発信時に選択する。

2in1では2つの番号とメールアドレスを1台の端末で利用できる

メインの契約となるのがAモードで、それにBモードの新しい電話番号とメールアドレスを追加で「新規契約」する形になる。

どちらか一方のモードの場合、別のモードへの電話は、着信するか、自動的に留守番電話サービスに転送するか設定できる。別モード向けのメールの受信でも、受信通知をしない設定も可能だ。なお、BモードのメールはWebメールになる。

用途に応じて使い分けられるのが2in1のメリット

今まで仕事とプライベートで2台を使い分けていたら、それを1台にまとめられる

2in1を利用することで、たとえばプライベートと仕事でモードを使い分け、休日は仕事向けの電話を留守電に転送したり、公開用・非公開用で使い分け、宅配便の伝票やネットの会員登録用の電話番号・メールアドレスとして利用する、といった利用法が考えられる。

NTTドコモの夏野剛氏

月額税込み945円という価格は、「他社(のサービスの価格)を見て、競争力があって採算割れしない」(NTTドコモ執行役員・夏野剛氏)ことから決めたということだが、夏野氏自身も「白いプランにぶつけてみた」と、ソフトバンクモバイルのホワイトプランを意識したことを認める。

追加契約の形になるBモードでは、Aモードで契約している留守電などのネットワークサービスやパケ・ホーダイはそのまま利用できる。通話料金はAモードの料金プランに準拠するが、無料通話分は設定されないので、通話した分だけ請求される。

夏野氏は、945円でもう1つの携帯契約が可能になる「かなりお得なサービス」として、2in1は「携帯電話業界の常識を少し変えるサービス」であると話す。