Word 2007で文書を作成している場合、「表題を付けて、見出しを設定して、本文を書いて......」といった感じで文章の構造を考えながら作成することが多いだろう。これをきちんと設定することで見やすくなるし、見栄えもよくなる上に、文章の構造が明確化するという利点がある。一定の文書のレイアウトやスタイルを定義しておくことで、企業内での文書デザインの統一を図ることも可能だ。

Word 2007では新たに、[クイックスタイル]という機能が追加された。リボンの[ホーム]タブの[スタイル]に用意されたあらかじめ定義済みのスタイルを選択するだけで簡単にスタイルが適用される機能で、リアルタイムのプレビューにも対応していて、素早くスタイルを設定できる。

デフォルトでは24種類のスタイルが定義されており、一般的なビジネス文書ではこの[クイックスタイル]から必要なスタイルを選択するだけで十分だろう。

スタイルをカスタマイズする

あらかじめ用意されているスタイルでは不十分な場合、[クイックスタイル]を変更することも可能だ。今作成している文書内だけの一時的な変更の場合、たとえば[クイックスタイル]の[見出し1]に設定したテキストのフォントサイズをすべて大きくしたい時は、まず[見出し1]を設定した適当なテキストを選択してフォントサイズを好きな大きさにする。さらに文字列を選択した状態で右クリックして[スタイル]を選択するか、リボンの[スタイル]にある[見出し1]を選択して右クリックすると[選択個所と一致するように[見出し1]を更新する]という項目があるので、それを選ぶ。すると、文書内にあるすべての[見出し1]を設定したテキストが自動的に先ほど設定したフォントサイズになる。

書式を設定した文章を選択して右クリックから[選択個所と一致するように[見出し1]を更新する]を選択すると、そのドキュメント内にあるすべての[見出し1]が設定された文章が同じ書式になる

リボンの該当するスタイル(この場合は[見出し1])を右クリックして[選択個所と一致するように[見出し1]を更新する]を選んでも同じ効果がある

一時的な変更ではなく、新しいスタイルを作成することも可能だ。たとえば[表題]のフォントを一括して設定しておきたい場合は、まず適当な文章にフォントサイズや行間、文字列の枠のレイアウトや個条書き / 段落番号といった書式を設定する。設定した文章を選択して[クイックスタイル]から[選択範囲を新しいクイックスタイルとして保存]を選択して新しいスタイルを作成すればいい。

適当に書式を設定した文章を選択して右クリックから[選択範囲を新しいクイックスタイルとして保存]を選ぶ

リボンの[クイックスタイル]からもスタイルの登録は可能

作成したスタイルは[クイックスタイル]に登録され、後からいつでも呼び出せる。もちろん、ビジュアルプレビューにも対応している。

主要な書式はすべて登録できるので、よく使うものはぜひ登録しておきたい。登録したスタイルは[クイックスタイル]の一番目に表示される