顧客に自己解決を促すサポートサイトづくりや、複数チャネルに対応した顧客サポートを実現するクラウドベースのソフトウェア「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」を紹介する連載もいよいよ最終回。多彩な機能については第2回第3回で採り上げたが、今回は具体的なユースケースに落とし込んで、利用イメージをお伝えする。

慎重さ・迅速さ求められる「返品・返金」対応

顧客対応業務のうち、特に返品・返金に関するものは慎重に行う必要がある。当然ながら返品・返金について考えている時点で顧客の満足度は下がっており、対応を誤れば企業イメージ全体に悪影響を与えかねない。本稿でも返品・返金にまつわるトラブル解決を、顧客対応の代表的なユースケースとしてとりあげることにしよう。ここではアパレルメーカー・A社を想定し、トラブルの発生からの流れを追っていく。

Freshworks導入

―― A社は社員数約150人、大手アパレルメーカーから縫製作業を受注しているほか、最近ではオリジナルのブランドを起ち上げ、自社ECサイトでの販売、さらに一部店舗での委託販売などを行っている。A社はこのブランドの顧客サポート、SNSを活用した販促・マーケティング活動の充実のために、「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」を導入した。導入後はFreshdeskでサポート用のポータルサイトを構築(※1)、このサイトやメールからの問い合わせはCSチーム、顧客がSNSに投稿したメッセージは販促チームが対応することにした。(※2)。

※1 FAQ、ユーザーフォーラムなどを含むポータルサイトを簡単に構築できる
※2 様々なチャネルからの問い合わせやメッセージを、「チケット」の形でFreshdeskに集約、一元管理できる。本例のように担当ごとに、チケットを自動で割り振ることも可能。

クレーム発生、情報を共有

ある日、販促チームに、返品・返金の要請(チケット)が届いた。LINEアカウントに投稿されたものだ。文面には「不良品」であったことのみが記されていて、詳細までは不明だ。販促チームはこのチケットをCSチームと共有(※3)、CSチームが対応にあたることとなった。

※3 Freshdeskのチケット一覧画面から、簡単に共有先を選べる

Freshdesk ×LINEでの顧客対応

まずはLINEを通じて謝罪を行い(※4)、商品の状況を確認した。それによれば顧客はA社のECサイトでブラウスを購入したが、届いた商品にシミがあったとのこと。顧客は「PCでサポートサイトをチェックしたが、返金の要請をどのように行えばいいのかわかりにくかったので、LINEに投稿した」こともわかった。CSチームではECサイトでの販売データ・顧客データをもとに、顧客が利用したカード会社経由での返金手続きを開始、同時に回収用の宅配便を手配した。対応をスピーディに行えたことで、顧客の怒りも収まったようだった。

※4 ブラウザやアプリを開き直さなくても、Freshdeskから各チャネルに直接返信可能

原因特定と、サポート体制の見直し

回収した商品から、シミの原因はミシンのオイル漏れだと分かった。オイル漏れ自体は工場側でも把握していて、すでに修理が完了しているが、シミのついた商品が出回ってしまったことを考えると、検品をすり抜けたものがまだあるかもしれない。A社では在庫の再検品、卸先の商品回収などに取りかかった。同時にCSチームは、サポートサイトの見直しにも着手することにした。

まずわかりにくいと言われた返品・返金方法のFAQを更新し(※5)、さらにそれまで使っていなかったFreshdesk搭載のチャットボット機能(※6)を活用することにした。これにより顧客は、チャットボットの質問に回答していけば、解決に結びつく情報が掲載されたページをスピーディに見つけられるようになる。また顧客が返品したい商品番号を入力すると、データベースから販売履歴や顧客情報を呼び出し(※7)、それら関連情報が付加されたチケットがCSチームに届くようにした。こうすれば顧客に情報を確かめる手間と時間が省け、迅速な対応をとることができる。

※5 FAQは簡単に登録・更新できる
※6 シナリオ型のチャットボットを作成する機能
※7 FreshdeskはECサイトでしばしば用いられるアプリ1,000以上との連携が可能

  • チャットボット作成画面

    チャットボット作成画面

問題解決、弱点を克服

トラブルの把握以降すばやく動けたため、在庫に潜んでいた別のシミつき商品も見つけられた。後日、販売されてしまった不良品があったことがわかったが、顧客がチャットボットから返金に必要な情報を提示してくれたので、迅速な対応がとれた。「サポートサイトのわかりにくさ」という弱点を、「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」ですぐに補強できたことが功を奏したわけだ。

――この例のように、顧客対応をしながら業務フローやFAQなどを見直し、それにあわせた環境を、柔軟かつ簡単に構築していけることは「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」の大きな特長と言えるだろう。

企業規模、繁忙期にあわせられる、柔軟な導入コスト

なお「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」は、導入時のコストにも柔軟性を持っている。CSスタッフのアカウント数によって価格が設定されているので、A社のような小規模・中堅企業から、70ヶ国で事業を展開している出版社(※8)まで幅広くカバーしている。またキャンペーンや季節商品などの展開に合わせて、短期契約でアカウントを追加することもできるので、CS業務のコスト最適化を図っている企業もあるという。

※8 海外の実在企業。多言語化オプションがあるので、グローバル環境でも利用できる

  • Freshworksの料金

以上、4回にわたって「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」の機能や効果、利用イメージを紹介してきた。CSチーム業務の効率化はもちろん、業務のリモート化にも役立てられるので、今後ますます深刻化する人手不足にも対処していくことができそうだ。「サテライトオフィスコンタクトセンター for Freshworks」は、ニューノーマル時代のCS業務を実現するソリューションと言えるかもしれない。

監修:原口 豊(はらぐち・ゆたか)

大手証券会社システム部に在籍後、1998年、サテライトオフィス(旧ベイテックシステムズ)を設立。2008年、いち早くクラウドコンピューティングの可能性に注目し、サービスの提供を開始。Google Workspace(旧称:G Suite)の導入やアドオンの提供で、これまで実績4万社以上。「サテライトオフィス」ブランドでクラウドサービスの普及に尽力している。

サテライトオフィス

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