グーグルが提供を打ち出していた新しいGoogle Workspaceの有料プラン、「Google Workspace Individual」が、早くも国内向けに提供開始されたようです。
個人向け有料プラン「Google Workspace Individual」
これは主として個人事業主など1人でビジネスをしている人に向けたプランであり、料金は月額1130円(2022年1月までは月額900円)。無料版Google Workspaceの延長線上にあるもので、無料版のアカウントからGoogle Workspace Individualに移行することが可能です。
一方で、Google Workspace Individualはあくまで個人での利用が前提となっていることから、企業やチームでの利用が前提となる他の有料プランと比べかなりの違いがあります。実際、チームでの作業やコミュニケーションを円滑にする機能などは用意されていませんし、独自ドメインの利用もできません。
では何ができるのかといいますと、1つはGoogle Meetの機能向上です。Google Workspace Individualを契約するとGoogle Meetで60分を超えた会議の利用が可能になるほか、会議の録画や挙手機能など、Business Standard以上でないと利用できない機能も使えるようになります。個人のアカウントでも充実したオンラインでのミーティングができるようになるわけです。
そしてもう1つは、Googleカレンダーで「予約スケジュール」という機能が利用できるようになること。これは他の有料プランでいうところの「予約枠」に近い機能で、自分の空き時間を知らせて相手に予定を入れてもらうものになります。
予約枠では同じグループのメンバーに空き時間を伝える形が取られていますが、予約スケジュールでは他のメンバーがいないので、メールアドレス経由で相手に空き時間を伝え、予定を決めてもらう点が大きな違いといえるでしょう。
クラウドの容量を増やすには別途「Google One」の契約が必要
Google Workspace Individualは14日間であれば無料でお試し利用もできるので、気になる人は一度使ってみるといいでしょう。契約するには、まず専用のWebサイト(https://workspace.google.com/individual/)にアクセスし、「無料試用を開始」をクリックしてからGoogleアカウントにログインします。なお、当然のことながら他の有料プランで使用しているアカウントでGoogle Workspace Individualに登録することはできません。
料金の支払い画面が現れたら、決済に用いるクレジットカードの情報と郵便番号を入力して「登録」ボタンを押せば契約は完了します。ただ、執筆時点では利用できるクレジットカードの国際ブランドがビザ、マスターカード、アメリカン・エキスプレスに限られているようで、JCBカードでの決済ができない点に注意が必要です。
契約後の各サービスの画面は無料版のGoogle Workspaceと大きく変わらないのですが、実際に各機能を利用してみると中身が変化していることが分かります。
例えば、Google Meetを利用すると、挙手ボタンが利用できたり、録画やアンケートなどの機能が利用できたりしますし、Googleカレンダーの「作成ボタン」にも「予約スケジュール」が追加されています。
なお、Google Workspace Individualは契約してもクラウドの容量を増やすことはできず、別途「Google One」の有料プランを契約する必要があります。
こちらは100GB(年額2500円または月額250円)から30TB(月額1万9500円)となっているので、Google Workspace Individualの利用を機として自身のGoogleアカウントのビジネス利用を本格化させるというのであれば、こちらの契約も検討してみるのがよいのではないでしょうか。