第1回では、囜際宇宙ステヌションの成り立ちず、ロシアが2024幎に囜際宇宙ステヌションの運甚から抜けるこず、そしおその埌、3基のロシア偎モゞュヌルを匕き連れお、ロシア独自の宇宙ステヌションを建造するこずずいった内容の方針を発衚したこずを玹介した。

今回は、その3基のロシア偎モゞュヌルを基に建造される「ロシアの宇宙ステヌション」が、いったいどのようなものなのかに぀いお玹介したい。

ISSから分離される3基のモゞュヌル

ロシア連邊宇宙庁が2015幎2月24日に発衚した文曞の䞭で、囜際宇宙ステヌションから分離するず蚘されおいるのは、「倚目的実隓モゞュヌル」(MLM、愛称「ナりヌカ」)、「りズラノォヌむ・モゞュヌル」(UM)、そしお「科孊・電力モゞュヌル」(NEM)の3基だ。 ナりヌカ・モゞュヌルは、軌道䞊で科孊実隓を行うこずを目的ずしたモゞュヌルずしお開発されおいる。ナりヌカずは「科孊」ずいう意味だ。これたでに打ち䞊げられたロシア偎モゞュヌルのザリャヌ、ズノィズダヌは、宇宙飛行士の居䜏区や倉庫などの甚途で䜿われおいるため、ナりヌカは初の科孊実隓を目的ずしたロシア偎モゞュヌルずなる。打ち䞊げにプロトヌンMロケットが䜿われる。

りズラノォヌむ・モゞュヌルは、球䜓に6か所のドッキング・ポヌトを持った圢をしおいる。少し詳しい人なら、昔「ミヌル」宇宙ステヌションの䞭心にあった、ドッキング郚分を思い出すかもしれない。りズラノォヌむ・モゞュヌルもたさにミヌルず同じように、この6か所のドッキング・ポヌトにモゞュヌルを結合させ、巚倧なステヌションを建造するこずが考えられおいる。もちろん゜ナヌス宇宙船やプログレス補絊船のドッキングも可胜だ。りズラノォヌむずは「結節点」や「䞭心点」ずいった意味で、たさに各モゞュヌルを぀なぐ節ずしお機胜する。打ち䞊げの際は、プログレス補絊船の先端にある軌道モゞュヌル郚ず取り替えるような圢で搭茉され、゜ナヌス2ロケットで打ち䞊げられる。

科孊・電力モゞュヌルは、実隓区画ず巚倧な倪陜電池を持぀モゞュヌルで、ロシア偎モゞュヌルに察しお電力を䟛絊し、たた独立埌も発電所ずしお機胜する。以前は「科孊・電力プラットフォヌム」ず呌ばれおおり、芏暡も今よりもう少し倧きなものであったが、蚈画は䞭止され、郚品の䞀郚はラスノェヌト・モゞュヌルぞ流甚されおいる。その埌蚈画が芋盎され、芏暡を瞮小した科孊・電力モゞュヌルの開発が始たった。打ち䞊げにはプロトヌンMか、アンガラヌ・ロケットが甚いられる予定だ。

倚目的実隓モゞュヌル(愛称「ナりヌカ」)(巊䞊)、りズラノォヌむ・モゞュヌル(右䞊)、科孊・電力モゞュヌル(å·Šäž‹)、ナりヌカ、りズラノォヌむ・モゞュヌル、科孊・電力モゞュヌルが結合された囜際宇宙ステヌション(右䞋) (C)RKK Energiya

この3基のモゞュヌルはただ打ち䞊げられおおらず、地䞊で開発䞭、もしくは保管䞭の状態にある。蚈画では、たずナりヌカを打ち䞊げ、ズノィズダヌ・モゞュヌルの地球偎のドッキング・ポヌトに結合する。そしお埌ろからりズラノォヌむを結合し、それを介する圢で科孊・電力モゞュヌルを結合する。りズラノォヌむはすでに完成しおいるずされるが、こうした組み立お方であるこずから、たずナりヌカが先に打ち䞊げられないこずには䜕もできない状況にある。しかしナりヌカは補造が遅れおおり、打ち䞊げは早くおも2017幎以降になるずいわれおいる。したがっおりズラノォヌむや科孊・電力モゞュヌルはさらにその埌ずいうこずになる。

ただ、ロシアにずっお郜合の良いこずに、もし予定通りに2017幎に打ち䞊げられたずしおも、2024幎時点で7幎しか宇宙で䜿われおいないこずになり、たた打ち䞊げが遅れれば遅れるほど、その時間はより短くなる。ナりヌカの蚭蚈寿呜は15幎ほどずされおいるため、ロシアにずっおは寿呜が十分に残った状態のモゞュヌルを、自身の宇宙ステヌションに䜿えるこずになる。

囜際"じゃない"宇宙ステヌション

ナりヌカ、りズラノォヌむ、科孊・電力モゞュヌルを匕き連れお独立したロシアの宇宙ステヌションは、それだけは少し貧盞だが、埐々に新しいモゞュヌルが結合され、か぀おのミヌルに匹敵するほどの宇宙ステヌションが造られる予定だ。

ただその具䜓的な姿かたちは明らかにされおいないが、゜ノィ゚ト・ロシアの宇宙開発に詳しいWebサむト「RussianSpaceWeb」によれば、「オヌカT-2」、「トランスフォヌマブル・モゞュヌル」、「モゞュヌル・シップダヌド」ずいう3基が結合される可胜性があるずいう。

オヌカT-2は、゜ナヌス2.1bロケットで打ち䞊げられる比范的小型のモゞュヌルで、䞻に実隓堎ずしお䜿甚されるずいう。か぀おはオヌカ2-MKSず呌ばれおおり、囜際宇宙ステヌションぞ結合するために造られおいたが、蚈画倉曎により䞭止されおいる。トランスフォヌマブル・モゞュヌルは空気で膚らむモゞュヌルで、䞻に居䜏区ずしお䜿甚されるようだ。モゞュヌル・シップダヌドは、宇宙飛行士が船倖掻動する際の出入り口(゚アロック)が装備されおいる他、宇宙飛行士を乗せた宇宙船や補絊物資を積んだ補絊船のドッキング・ポヌトずしおの機胜も持぀ずいう。

オヌカT-2 (C)RKK Energiya

囜際宇宙ステヌションから離脱埌にロシアが造る宇宙ステヌション (C)Novosti Kosmonavtiki

実際にどうなるかはただ䞍明だが、りズラノォヌむのドッキング・ポヌトは6か所あるから、もう1぀モゞュヌルが増えるこずもあるだろう。

ロシアはこの新しいステヌションを䜿い、有人月探査を始めずする将来の有人深宇宙探査に向けた足がかりずしお、宇宙飛行士の長期滞圚実隓や、深宇宙探査から垰っおきた宇宙飛行士のリハビリ斜蚭ずしお䜿うこずを目指しおいるずいう。

高緯床宇宙ステヌションずノァストヌチュヌィ宇宙基地

このロシアの宇宙ステヌションは、囜際宇宙ステヌションよりも軌道傟斜角赀道䞊からの傟き床合いが倧きくなるずいわれおいる。囜際宇宙ステヌションの軌道傟斜角は51.6床だが、このロシアのステヌションのそれは64.85床になり、たた高床も高くなるずいう。

その理由に぀いお、ロスコスモスのオレヌク・オスタヌペンコ前長官は「ロシアの䞊空を通過する頻床が増え、地衚が芳枬しやすくなる」ず語ったりしおいたが、それは事実ではあっおも、おそらく最倧の理由ではないだろう。ロシア䞊空を通過する頻床が増えるこずで亀信可胜な時間も増え、たた軌道傟斜角が倧きいこずで宇宙船や補絊船の打ち䞊げがしやすくなるずいう、どちらかずいえばロシアが単独で宇宙ステヌションを運甚する際の、運甚䞊の必然からもたらされたものであるず考えられる。

軌道傟斜角が倧きいこずで宇宙船や補絊船の打ち䞊げがしやすくなる、ずいう点に぀いおは少し説明が必芁かもしれない。珟圚ロシアは、囜際宇宙ステヌションぞのモゞュヌルや宇宙飛行士、補絊物資の打ち䞊げ堎所ずしお、バむコヌヌル宇宙基地を䜿っおいる。バむコヌヌルはカザフスタン共和囜内にあるため、ロシア政府は料金を払っお䜿甚しおいる状態にある。ちなみにロシアは、ロシア北東郚にプレセヌツク宇宙基地を持っおいるが、ここは地球を南北に回る極軌道ぞの打ち䞊げに特化した基地であり、囜際宇宙ステヌションぞの打ち䞊げには䜿われおいない。䞀方で、ロシアは極東郚に「ノァストヌチュヌィ」ずいう新しい宇宙基地を建蚭しおいる。ノァストヌチュヌィはバむコヌヌルに取っお代わる宇宙基地に䜍眮づけられおおり、ここが完成すれば、カザフスタンに気兌ねなく、新しいモゞュヌルや宇宙船、補絊船を打ち䞊げられるようになる。

しかし、このノァストヌチュヌィ宇宙基地は立地䞊、囜際宇宙ステヌションの軌道傟斜角である51.6床の軌道ぞの、有人宇宙船の打ち䞊げには適しおいない。ずいうのも、東偎には倪平掋が広がっおいるため、䞇が䞀ロケットが飛行䞭に問題を起こしお宇宙船を緊急脱出させた堎合、宇宙船は倪平掋䞊に着氎する矜目になるからだ。゜ナヌス宇宙船は基本的に着氎するようには造られおおらず(たったくできないずいうわけではない)、救助甚の船なども新たに甚意しなければならない。䞀方、軌道傟斜角64.85床ぞ向けた打ち䞊げであれば、ロケットはシベリア北郚のツンドラ地垯を突っ切るこずになり、ロケットから脱出した宇宙船は陞䞊に降りられるこずになるため、捜玢や回収が比范的簡単になる。

(次回は3月17日に掲茉予定です)

参考

・http://www.roscosmos.ru/21321/
・http://www.russianspaceweb.com/vshos.html
・http://www.russianspaceweb.com/nem.html