韓国のALETHIOは、生まれてくる赤ちゃんの顔をエコー画像から予測するサービス「BabyFace」を開発・提供している。ではこのBabyFaceとはどのような仕組みのサービスなのだろうか。今回は、こんな話題について紹介したいと思う。
胎内の赤ちゃんの顔を予測するサービス「BabyFace」とは?
ALETHIOは、エコー画像をもとに赤ちゃんの顔を予測することができるサービスを開発している。エコー画像とは、みなさんもご存知のとおり超音波データをもとに画像化するもので、妊婦健診をはじめ臓器の検査などでも用いられる。では、エコー画像からどのようにして胎児の顔を予測するのだろうか。
BabyFaceではまず、目・鼻・口が確認できる3Dもしくは4Dの超音波画像を顧客から取得する。そしてその超音波画像から、AIが顔の特徴を抽出し、胎児の顔を予想するという仕組みだ。
もう少し具体的に説明すると、BabyFaceによる赤ちゃんの顔の予想は、大きく3つのプロセスを経る。最初は画像の解析で、顧客から提供された3D超音波画像をもとに、胎児の目・鼻・口などの情報を解析し、その解析結果をAIが認識できるように暗号化する。続いて、胎児の顔の予想画像が作成される。その際には、超音波画像には反映されない顔の輪郭や髪の毛など、赤ちゃんの全体的な外見画像をAIが作成する。そして最後のステップが、検証だ。専門の検査員が予想画像をしっかりと確認し、その後に顧客のもとへと送られるのだ。
ちなみに、同サービスで使用されるAIは、マサチューセッツ工科大学(MIT)、SAMSUNG、KAIST(韓国科学技術院)など出身の研究陣が開発したGANs(Generative Adversarial Networks、敵対的生成ネットワーク)と呼ばれるものだ。
では、赤ちゃんの顔の予測精度はどうなのだろうか。以下の図をご覧いただきたい。左がエコー画像、真ん中がBabyFaceで予測された顔の画像、右が実際の赤ちゃんの顔写真だ。これを見ると、よく似ていることがわかるだろう。
また、「BabyFace」について簡単に紹介されている動画もあるのでぜひご覧いただきたい。
現在同サービスは、「BabyFace 4D」へとアップデートされている。このサービスは、赤ちゃんの予想が顔写真から動画へと進化したもので、さらには生まれてくる赤ちゃんの笑顔も予想できるという。このように、ALETHIOが開発したAIはどんどんアルゴリスムを進化させていて、特許出願も数多く行われている。
いかがだっただろうか。BabyFaceは日本でもサービスを展開しており、ネットから注文することができるようだ。ぜひ試してみてはいかがだろうか。