「Gmailのデザインが変わった」と感じている人も多いかと思いますが、グーグルは2022年2月よりGmailのデザインを大幅にリニューアルしています。→過去の回はこちらを参照。
「スペース」としてリニューアルしたチャットルーム
当初はBusiness Starter以上が対象となっていましたが、その後は無料/Individual版にも適用されたようで、チャット機能をオンにしていれば、すべてのGoogle Workspace利用者のGmailのデザインが変更されることとなります。
このデザイン変更で大きく変わった点は、右側に新しいサイドバーが追加されたこと。従来はチャットやGoogle MeetなどがGmailのラベルと同じ位置に表示されていましたが、それらが別々のツールとして、新しいサイドバーにまとめられたのです。
それゆえ「Mail」「Chat」「Spaces」「Meet」の4つのボタンを押すことで、メールやチャットなどのツールを素早く切り替えられるようになりました。
また、Gmailの左ペインにチャットやGoogle Meetなどが表示されなくなったことから、ラベルの表示範囲が広くなり、その分使いやすくなったといえるでしょう。
そして、デザイン変更とともに紹介しておきたいのが「Spaces」です。これは第6回で説明した「チャットルーム」を「スペース」としてリニューアルしたもの。
スレッドを用いて複数のプロジェクトに関するやり取りができるというチャットルームの機能はそのままに、他のGoogle Workspaceの機能との統合がより進められ、ツール間の連携がしやすくなったものです。
そこで、今回は改めてスペースを使用したおおまかな作業の流れと、スペースに移行したことで変化したポイントについて説明したいと思います。なお、スペースの基本的な操作はチャットルームと大きく変わっていないので、第6回の方も参照頂ければ幸いです。
スペースでの基本的な作業は、メンバー同士によるチャットとなりますが、先に触れた通りスペースでもチャットルームと同じく、複数のスレッドを作成して業務に応じコミュニケーションを分けることができます。スレッドを作成するには、画面下の「『〇〇』(スペース名)の新しいスレッド」をクリックします。
続いて、メッセージを入力して送信ボタンを押せば、スレッドが作成されメンバー全員にメッセージが送信され、後はそれに返信しながらチャットで議論を進めていく形となります。
もちろん送ったメッセージは従来のチャットルームと同様に、送信後にメッセージを削除したり、Gmailの受信トレイに転送したりすることも可能です。
このチャットに関して、スペースにリニューアルして大きく変わった部分は、1つにコミュニケーションの表現がより豊かになったことで、具体的には絵文字の数が増えたほか、新たにアニメーション画像を送信できる「GIF」という機能が追加されています。
これらをうまく活用することでチャット上での意思や感情をより表現しやすくなったといえるでしょう。
ファイルや予定を共有する「+」ボタン
そして、もう1つ大きく変わっているのが、メッセージ入力の左側に「+」ボタンが追加されたことです。
これを押すと「Googleドライブ」内のファイルや「Googleカレンダー」の予定をチャットに直接共有できるほか、「Googleドキュメント」などの文書ファイルを新たに作成し、それを共有できるようにもなっています。
ちなみに、作成した文書ファイルは自身のGoogleドライブに保存されますが、それをスペースに参加している他のメンバーと共有することで、メンバー同士で閲覧や編集ができるようになっています。
ただ、作成した文書ファイルは空白の状態ですので、テンプレートを使用したい場合はあらかじめ文書ファイルを作成した後、共有する形を取るのがよいでしょう。
次回はそのファイルを共有する「ファイル」や、「タスク」などのツールとの連携について説明したいと思います。