これまでChromebookでオンライン会議をする方法として、Google Meetを使う方法と、Zoomを使う方法を取り上げた。今回は、Microsoft Teamsを使う方法を取り上げる。→連載「Chromebookはビジネスでどこまで使えるか?」のこれまでの回はこちらを参照。
Web会議にとどまらない「Microsoft Teams」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でテレワークが普及する以前から、テレワークを使って業務に取り組んでいた企業はあった。これまで、オンライン会議用に提供されていたソフトウェアはエンタープライズ向けのものが多かった。専用ハードウェアが必要になることもあったし、サービスも決して安いものではなかった。企業によって使うサービスもバラバラだった。
この状況が、新型コロナウイルス感染症の登場により大きく変化する。多くのビジネスマンが在宅勤務を行う必要に迫られ、オンライン会議が必須のサービスになった。また、個人ユースとして、友人とのおしゃべりにオンライン会議サービスが使われるようになった。
そんな中、オンライン会議ツールとして最初に脚光を浴びたのはZoomだったように思う。Zoomは、高価で企業向けというイメージの強かったオンラインビデオ会議を一般向けに無料で利用できるようにした。そのため、Zoomのユーザーは企業のみならず個人にまで広がった。これまでオンライン会議を行ったことがなかったビジネスマンや個人が、Zoomによってオンラインビデオ会議を経験し、その便利さを体験することになった。
こうしたZoomのサービスに引きずられるように類似のサービスを展開していったのが、GoogleやMicrosoftといったクラウドの巨人たちだ。今では、どのベンダーも類似のサービスを提供している。
紆余曲折はあったものの、Microsoftは現在、「Microsoft Teams」という名称でオンラインビデオ会議サービスを提供している。Microsoft Teamsはコミュニケーションサービスであり、オンラインビデオ会議はその一つという位置づけだ。
Microsoftはクラウドサービスを「Microsoft 365」および「Microsoft Azure」のもとに統合するような取り組みを続けており、Microsoft Teamsはそうした中においてコミュニケーションサービスの中核を担っている。
ChromebookからMicrosoft Teamsを使う方法
他の主要なオンラインビデオ会議サービスがそうであるように、Microsoft Teamsもオンラインビデオ会議をWebブラウザから利用できるようにしている。そのため、アプリをインストールしなくてもオンラインビデオ会議に参加するくらいなら可能だ。
Chromebook場合、Microsoft Teamsアプリも存在しているので、アプリをインストールして使うこともできる。呼び出されて参加する立場であれはどちらの方法で参加してもよいだろう。しかしながら、Chromebookの仕組みを考えると、アプリをインストールして使った方がロバストとは言えそうだ。
Microsoft TeamsアプリはGoogle Playからインストールする。まず、Google Playストアを開く。
「Microsoft Teams」で検索をかけると、次のようにMicrosoftの提供しているMicrosoft Teamsが表示されるので「インストール」を実行する。
Microsoft Teamsアプリを利用するにはMicrosoftアカウントが必要になる。Microsoftアカウントを持っていない場合には「https://account.microsoft.com/」で作成しておく。
Microsoft Teamsアプリを起動すると、次のように最初にサインインの画面が表示される。ここでMicrosoftアカウントのメールアドレスとパスワードを入力する。
Microsoftアカウントを入力するとサービスを利用できるようになる。
本稿執筆時点では、Google PlayストアからMicrosoft Teamsアプリをインストールした場合、次のようにAndroidスマートフォンのようなサイズで表示が行われる。
このアプリはフルスクリーン表示が可能だ。Chromebookで使う場合にはこちらの方が扱いやすいんじゃないかと思う。
これであとは必要に応じてオンラインビデオ会議を使うことができる。
オンラインビデオ会議を行うにあたって特に困惑するようなことはないと思う。
オンラインビデオ会議用デバイスとして便利
これまで何度も取り上げてきたように、Chromebookは廉価で入手しやすいというのが最大のポイントだ。ハードウェアパフォーマンスや汎用性はWindowsノートパソコンやMacBookには及ばない。
しかしながら、廉価で入手がしやすく、そして必要な機能はだいたい網羅されている。特定の機能を使うための特化したデバイスとして使うのはとても向いている。
オンラインビデオ会議は特にそうした用途に向いている。オフィスで仕事をするによせ、テレワークによって自宅で仕事をするにせよ、Chromebookはオンラインビデオ会議に特化したデバイスとして使うというのは悪くない方法だ。既存のパソコンによけいなアプリケーションをインストールする必要がないし、別のデバイスとして使うことができるとなにかと便利だ。
Chromebookはノートパソコンのようでありタブレットデバイスのようでありスマートフォンのようでもある。ストアからアプリをインストールして使うという方法はスマホやタブレットのようだが、汎用性はパソコンに近い。このようなChromebookがばっちりハマる用途があり、その一つとしてオンラインビデオ会議があるといえる。