前回の記事で報じたように、H3ロケット3号機の打ち上げは成功し、搭載した先進レーダー衛星「だいち4号」(ALOS-4)は、無事に宇宙まで送り届けられた。だいち4号はその後、アンテナの展開なども確認され、順調なスタートを切ったようだ

さて、ロケットそのものに関する記事は前の4本で終了なのだが、最後にオマケとして、取材中に見た種子島での話題などを、フォトレポートの形でお届けしたい。今回、種子島に行けなかった人も、現地の雰囲気を感じてもらえれば幸いだ。

  • 今回は天候が悪く、種子島にたどり着くまでが大変だった

    今回は天候が悪く、種子島にたどり着くまでが大変だった。筆者以外にも、飛行機の欠航で苦労していた同業者がチラホラいた

  • 空港バスが3月末で廃止されてしまったので、乗り合いタクシーを使った

    空港バスが3月末で廃止されてしまったので、乗り合いタクシーを使った。ただし、前日までの予約が必要なので注意して欲しい

  • 昼食は種子島宇宙センターそばの名物店・おかざき商店

    打ち上げの延期で予定が1日空いてしまったので、昼食は種子島宇宙センターそばの名物店・おかざき商店へ

  • 1日8食限定の「H3ラーメン」

    1日8食限定という「H3ラーメン」なんていうメニューもあった。この3つは、月、太陽、宇宙を表しているらしい

  • 宇宙科学技術館

    その後、種子島宇宙センターに行き、宇宙科学技術館に寄ったら、入り口のホールになにやら行列が……

  • H3の新旧プロマネが記念写真やサインに応じていた

    行列の先では、H3の新旧プロマネ(有田誠氏と岡田匡史氏)が記念写真やサインに応じていた。なんというファンサービス!

  • 新旧プロマネの座右の銘

    筆者もすぐ売店に飛び込み、新作のTシャツを買って座右の銘を書いてもらった。岡田氏は「悠々として急げ」、有田氏は「有情活理」だった

  • 宇宙科学技術館のリフトオフシアター

    宇宙科学技術館のリフトオフシアター、H3バージョンは「開発中」のままだった。もしかしたら3号機の映像を使うのだろうか?

  • スマホでQRコードを読み、だいち4号のAR撮影が楽しめる

    スマホでQRコードを読み、だいち4号のAR撮影が楽しめるようになっていた。このように、被り物や着ぐるみ的な遊び方も可能

  • 打ち上げの定番のお土産といえば限定焼酎

    打ち上げの定番のお土産といえば限定焼酎だ。だいち4号/H3ロケット3号機のはオシャレな小瓶に入っており、トンミー市場で購入

ところで、上で紹介した新旧プロマネのファンサービスについては、ここで少し補足しておきたい。

延期が発表された日に行われたプレス向けブリーフィングにて、有田氏は岡田氏より、「ぜひ宇宙科学技術館に足を運んで、来場者と話をする機会を作ったらいい」とアドバイスされたことを明らかにし、「今までそういうことを考えたことが無かったので、感動した。ぜひ実践したいと思う」と、前向きな姿勢を見せていた。

それを早速、有言実行したというわけだ。来場者の中には、延期になったことで打ち上げを見ずに帰ることになった人もいたかもしれないが、新旧プロマネとの交流は良い思い出になっただろう。子供たちも嬉しそうに話をしていたので、もしかしたら将来の進路のきっかけになったかもしれない。

打ち上げ前はなかなか忙しくて時間を作るのも大変だろうが、無理のない範囲で、ぜひこうしたことを続けていただければと思う。宇宙ファンにとっては、これほど嬉しい“サービス”はなく、日本の宇宙開発を応援する声にも繋がっていくはずだ。