ここしばらく「サプライチェーン」というテーマでいろいろ書いているが、主体となっているのは「航空機を構成する部材、機器、コンポーネントなどの取得」。しかし、契約を結んで注文書を書くだけで飛行機ができるわけではない。モノが必要なタイミングで必要な数だけ、組立工場に届かなければ仕事にならない。→連載「航空機の技術とメカニズムの裏側」のこれまでの回はこちらを参照

航空機製造でもリーン生産方式

当節では航空機メーカーも、「リーン生産方式の導入」をアピールすることがある。これは1980年代にアメリカで、日本の自動車産業における生産方式を研究した上で、それをもっと広範に活用できるようにまとめ直した生産管理手法であるという。

例えば、機体構造の組み立てを行う場合、胴体(さらに前部・中央部・後部といった具合に分割される)、左右の主翼、尾翼、エンジンといったあたりが主な構成要素になる。

これらを最終組立ラインに持ち込んで組み合わせるが、すぐに使わない機体の部材までラインに並べておいたら「場所のムダ」が起きる。特に機体構造はモノが大きいだけに、影響は大きい。

すると、機体の製造ペースに合わせて順次、必要な部材を最終組立ラインに送り込むのが効率的となる。1日1機ペースなら、毎日ワンセットずつ送り込む。個々の部材の担当部門やサプライヤーに対しては、機体の製造ペースに合わせて製造・納入させる。

航空機の輸送における一工夫

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