KDDIは4月6日、ローソンと共に、オフィス空間に合わせた新しい出店モデル「オフィスローソン」の事業化に向けた実証実験を、この日にオープンする「ローソンS KDDI多摩センタービル店」で4月7日から開始することを発表した。
ローソンS KDDI多摩センタービル店は、商品棚(ユニット)単位で店舗を設置できる「ユニット型店舗」だ。おにぎりやお弁当を展開する「米飯ユニット」、ソフトドリンクなどを展開する「要冷商品ユニット」など、複数種類のユニットを組み合わせ、事業所のニーズや設置スペースに応じた柔軟な店舗構成が可能。
大掛かりな配管工事が不要なため、従来の店舗と比較して低コストかつ短期間で開店できる利点があるという。店舗内にレジはなく、専用アプリ「オフィスローソンアプリ」で商品をスキャンすることで、スマートフォンから買い物ができる。
以前から両社で実証を行ってきた「オフィスローソンアプリ」に加え、「ユニット型店舗」により事業所内のスペースやニーズに合わせた選択肢を増やした上で、2027年度中に「オフィスローソン」を事業化し、他企業のオフィスへの展開も目指す。
オフィスローソン展開の背景
コロナ禍以降には多くの企業で出社への回帰が進み、オフィスでのランチや買い物を効率よく行いたいというニーズが高まっている。一方で、オフィス近隣にあるコンビニでは、昼休みなど特定の時間に来店が集中し、混雑やレジの待ち時間が発生しやすい点が課題となっている。
また、オフィス近隣で新たにコンビニの需要があっても、適切な立地の選定や給排水工事、電源工事など、開店までに時間やコストがかかる点も課題だ。
両社はこれまで、東京・高輪のKDDI本社をはじめ、大阪や新宿の事業所において、オフィス環境に特化した実験店舗を運営してきた。これらの店舗では、専用アプリ「オフィスローソンアプリ」のスマホレジ機能により、レジに並ぶことなく決済まで完了し、短い時間での買い物を実現している。
また、社員IDと連携させることで、社員向けに食事やドリンクの補助クーポンの配布が可能となるため、事業所内で気軽に使える福利厚生の一環になることも期待できるという。事業所内へのローソン店舗設置が利用者の利便性と企業側の職場環境の向上にもつながると考え、今回の実証実験の実施に至ったとのことだ。
今回導入する「ユニット型店舗」により出店モデルの選択肢を増やし、「オフィスローソンアプリ」と組み合わせた店舗モデルの出店をオフィス向けに事業化、さらには他企業のオフィスなどにも設置拡大していくことで、さらなる利便性向上を目指すとのことだ。
ユニット型店舗の特徴
ユニット型店舗は、商品棚(ユニット)単位で簡易店舗を設置可能。「米飯ユニット」「要冷商品ユニット」「コーヒーユニット」「日用品ユニット」など複数のユニットから、オフィスごとの需要にあわせて柔軟にカスタマイズ可能。
専用の区画(四方が壁に囲まれている区画)や配管・給排水工事などが不要で、出店にかかる条件が少なく、低コストかつ早期の開店を実現する。店舗運営(商品補充業務など)や在庫管理は近隣の別店舗が担当する。
オフィスローソンアプリ
商品のバーコードをスマートフォンでスキャンすることで、レジを通さずにその場で購入できる。利用者はレジに並ぶ必要がないため、朝や昼の混雑する時間帯を含めた全時間帯で店舗滞在時間の平均が2.5分と、短い時間で買い物ができる。
オンラインでの買い物の利便性を取り入れ、商品をカートに追加すると関連商品がレコメンドされる機能や、商品のバーコードをスキャンせずに購入履歴などからワンタップでカートに追加できる機能も搭載する。
アプリのIDと社員IDを連携させることで、社員向けの食事やドリンクの補助クーポンの配布を実施し社員生活の支援も可能。


