AI半導体に対する高い需要を背景に、AI関連のファブレス半導体企業が力強い成長を遂げており、2025年のファブレス企業売上高上位10社の総合計額は前年比44%増の3594億ドルに達したとする調査結果をTrendForceが発表した。

  • 2025年のファブレス半導体企業売上高ランキングトップ10

    2025年のファブレス半導体企業売上高ランキングトップ10 (出所:TrendForce)

圧倒的な存在感を示すNVIDIA

トップはAI半導体で圧倒的な存在感を示すNVIDIA。AI分野からの需要を背景に2025年通年の売上高は前年比65%増の2057億ドルとし、上位10社の総売上高に占める割合も2024年の50%から57%へと高めている。

同社の攻勢は緩んでおらず、先ごろMarvell Tehnologyへの20億ドルの投資を発表。カスタムXPUとNVLink Fusionをベースとしたインターコネクトアーキテクチャ、光インターコネクトおよびシリコンフォトニクス技術に重点を置いた取り組みで、MarvellのカスタムXPUをNVIDIAのエコシステムに統合することを可能とした。この動きは、AIインフラをめぐる競争が演算性能だけでなく、光電融合による相互接続やプラットフォームの統合に拡大していることを示すものとなる。

2位は前年3位のBroadcomで、カスタムASICとAI向けネットワーク製品がけん引する形で売上高を同30%増の397億ドルへと伸ばした。同社の成長は、AI半導体の価値がGPUに留まらず、カスタムASICやイーサネットスイッチ、NICなどの広範なネットワークアーキテクチャにまで拡大していることを示している。

2024年に2位だったQualcommは、フラッグシップスマートフォン向けSoCの出荷増にけん引される形で、売り上げを伸ばし、同12%増の約389億ドルとしたが、より高く伸びたBroadcomに抜かれる形で3位に後退した。

4位のAMDは、データセンター関連の売り上げが同30%以上の伸びとなり、全体としても同34%増の346億万ドルとした。背景には、AIサーバにおけるNVIDIAの有力代替サプライヤとしての地位を確立したこと、ならびにオープンエコシステムへの需要の高まりがあると見られている。

5位はMediaTekで、主力製品のDimensity 9500の出荷が好調だったことから売上高は同16%増の191億ドルとし、過去最高を更新した。6位はMarvellで、AIデータセンター向けのネットワーク、カスタムASICなどの急速な普及がけん引役となり売上高は同43%増の80億ドルを達成した。7位はRealtekで、年末の減速を上期の需要増で補う形で売上高は同11%増の39億ドルとした。8位はOmniVisionで、売上高は同10%増の33億ドルで前年の9位から浮上。中国におけるADAS向けカメラの採用増加に加え、アクションカメラやパノラマカメラ需要なども後押しとなったとする。9位は前年8位のNovatekで、売上高は同1%増の32億ドルと停滞したことが影響した。そして10位は米国のMonolithic Power Systems(MPS)で、AI関連の電力管理ソリューション需要を背景に売上高を同26%増の28億ドルと伸ばしており、データセンターの電力管理需要次第でさらに売り上げを伸ばす可能性がある。

なお、上位10社の本社所在地別内訳は米国7社、台湾3社で、OmniVisionは事実上、中国企業だがグローバル本社が米国のため米国でカウントされているほか、中国企業の多くが売上高非公開であるため含まれていない。