化合物ウェハ/エピウェハ市場は2031年に52億ドル規模に成長

Yole Groupが、2031年に至る化合物半導体ウェハとエピウェハ市場および技術動向に関する総合調査報告書「Status of the Compound Semiconductor Industry 2026 - Focus on Substrates and Epiwafers」を発行した。

同レポートによると、化合物ウェハ(バルクウェハ)およびオープンエピタキシャルウェハ市場は、2025年から2031年にかけて年平均成長率(CAGR)約14%で成長し、2031年に52億ドルまで成長すると予測。内訳として化合物ウェハが2025年の12億9000万ドルから2031年には27億9000万ドルへ、エピウェハが2025年の11億ドルから2031年には23億9000万ドルとしている。

最終用途としては、自動車がSiC、RFがGaAsとGaN、フォトニクスがInP、LED/MicroLEDがGaN、GaAs、サファイア、Siのけん引役とする。中でもn型SiCウェハは自動車の電動化や再生可能エネルギーの普及拡大などにより2031年までに20億ドルを超えると予想。特に8インチへの移行がSiCの長期的な競争力を強化する要因となっているとする。一方のパワーGaNは、民生から自動車やデータセンターに用途を拡大しているが、エピウェハ市場における市場機会はSiCよりも小さい状態が続いているという。

RF市場は6Gへの期待も含め携帯端末向けGaAsと通信・防衛向けGaNがけん引役となっているほか、フォトニクスは、AIデータセンターニーズの拡大などを背景にした伸びを見せている。ただし、LEDは成熟市場であり伸びは低いままだが、MicroLEDがウェアラブルやARでの採用により、新たな成長機会となる可能性があるとする。

  • 2025年および2031年の化合物ウェハ市場の最終用途別内訳

    2025年および2031年の化合物ウェハ市場の最終用途別内訳 (出所:Yole Group)

化合物半導体サプライチェーンは、SiCウェハのCoherent、パワーデバイスのInfineon Technologies、エピタキシーのIQE、複合材料の住友電工など、大手企業を中心に統合の動きが進んでいるという。

  • 化合物半導体基板市場のグローバルエコシステム

    化合物半導体基板市場のグローバルエコシステム (出所:Yole Group)

また各種化合物半導体ウェハともに大口径化が進みつつあり、SiCは8インチの商用化とその先の12インチの実用化が見えてきたほか、InPの6インチ化、GaN-on-Siの12インチ化なども進められようとしている。

  • 2026年時点で量産で主に使われている各種基板サイズ

    2026年時点で量産で主に使われている各種基板サイズと開発が進む基板サイズ (出所:Yole Group)

パワーエレクトロニクスが化合物半導体市場をけん引

化合物半導体のけん引役となっているパワーエレクトロニクスは、2020年代初頭からのパワーSiCへの多額の投資と、パワーGaNにおける最近の戦略的動きに支えられきた。

特にSiCの成長は、生産規模の拡大と6インチから8インチへの移行によってけん引されており、中国の新興ウェハおよびエピウェハサプライヤの参入が、コスト競争力の向上とオープンマーケットにおける8インチ需要への対応を促進することとなっている。一方のGaNは、一部のファウンドリが撤退する一方、新興企業がエピタキシャル成長で参入する中、IDMとファブレス/ファウンドリの混合モデルへの移行が進みつつあり、IDMはGaNをデータセンターへの進出に向けた戦略製品と位置付け、取り組みを強化する姿勢を見せている。