デンソーがネクストコアテクノロジーズに出資

デンソーは3月19日、次世代高効率モータの開発・製造を手掛けるネクストコアテクノロジーズに対する出資を行ったことを発表した。

これは、ネクストコアテクノロジーズが行ったシリーズA資金調達およびデットファイナンス(金融機関などからの借り入れ)に応じたもので、デンソーはシリーズAによる第三者割当増資の主な引受先となっている。また、金融機関からの融資は三井住友銀行が引き受けており、これら合計で総額20.73億円を資金調達したという。

調達資金を活用した新工場建設を計画

ネクストコアテクノロジーズは、2022年にHILLTOP、BIZYME、小松精機工作所の3社が連携して設立した、従来のモータコア材では実現できなかった低損失・高透磁率を兼ね備えた鉄基アモルファス系合金「HLMET」および「アモルファス積層コア」を開発・製造するスタートアップ。同社のコア材を用いることで、従来のモータと比較して最大40%以上の消費電力改善が可能になるという。

ネクストコアテクノロジーズでは、今回得た資金を活用する形で、新たな開発センターおよび製造拠点「ネクストコアテクノロジーズ 伊万里製作所」を設立する計画。2026年8月に向上が完成する予定のほか、2026年10月より稼働開始を予定しており、この新工場の稼働により、量産体制の確立と国内外の自動車メーカーや産業機器メーカーへの供給体制を強化するとしている。

次世代モータジェネレーター向けモーターコアの共同開発を計画

デンソーでは今回の出資について、BEV/PHEV/HEVに搭載され、始動や走行時の主動力であるとともに、減速時には発電を行う電動車の中核を担うモーターであるモータジェネレーター(MG)の次世代の競争力強化の鍵として鉄基アモルファス系合金を活用したモーターコアに注目しており、ネクストコアテクノロジーズとの共同開発を通じてさらなる製品競争力の強化を早期に実現するために決定したと説明している。

具体的には、出資を通じて共同開発を加速させ、ネクストコアテクノロジーズが有するモーターコアに関する材料・加工技術と、デンソーが培ってきたMGの製品開発に関する知見を融合する形で、高効率な次世代MG向けモーターコアの量産確立を目指すともしており、この取り組みを通じて次世代MGのさらなる高性能化を実現し、電動車の航続距離延伸や走行性能向上につなげて行きたいとしている。