セイコーエプソンは3月12日、半導体パネルレベルパッケージング(PLP)向け装置メーカーのManz Taiwan(以下「Manz Asia」)との間で、半導体製造分野におけるインクジェットの普及加速を目的とする戦略的協業を開始したことを発表した。
インクジェット印刷技術は、シリコンウェハやガラスなどの半導体基板上に、機能性材料をマスクレスで高精度に塗布・積層でき、アディティブ製造を可能にする手法で、従来製法に比べてプロセスの柔軟性向上や材料使用効率の改善、環境負荷低減などのメリットをもたらすことが期待されている。
セイコーエプソンとManz Asiaが今般開始した戦略的協業では、エプソンが有するインクジェットの高精度なプリントヘッド技術と、Manz Asiaが有する半導体関連装置およびソフトウェア開発における知見を融合させ、インクジェットを活用した次世代半導体製造プロセスの実現を目指すとのこと。今後は研究・評価用途に加え、量産を見据えた生産スケールまで対応可能な設備の整備に取り組んでいくという。
なお両社はこれまでにも連携を行っており、Manz Asiaが台湾に保有するR&Dセンターでは、2024年11月にエプソンのプリントヘッドを搭載したインクジェットラボが新設されている。同ラボでは、半導体製造装置などを手掛ける顧客から寄せられた、インクジェット技術を用いた製造プロセス革新に関するさまざまな質問・相談を受け、サンプル印刷などを行っているという。一方のセイコーエプソンは、自社のインクジェットアプリケーションラボ運営で培われた知見を活かし、今後も同ラボの運営を支援するとともに、顧客のプロセス検証および量産に向けた準備をサポートするとした。
両社は今回の協業について、より柔軟で持続可能な半導体製造の実現に向けた取り組みの一環だとしており、インクジェット技術の進化を通じて、プリンテッドエレクトロニクスおよび半導体プロセスの革新を今後も支援するとしている。

