米国半導体工業会(SIA)は3月6日、2026年1月の半導体月間売上高(3カ月移動平均値)が、前年同月比46.1%増、前月比3.7%増の825億ドルに達し、単月売上高の過去最高を更新したと発表した。

  • 半導体月間売上高の推移

    半導体月間売上高の推移 (出所:WSTSのデータを基にSIA作図)

SIAのジョン・ニューファー社長兼CEOは、「半導体業界は2025年に過去最高の売上高を記録したが、2026年1月も成長を果たした。アジア太平洋と中国の成長がけん引役となっており、2026年通年では売上高が約1兆ドルに達することが予測される」と述べている。これまで半導体業界関係者の間では2030年ごろに市場規模1兆ドル到達と言われていたが、前倒しでの達成となる可能性がでてきた。

マイナス成長が続く日本

国・地域別に前年同月比を見ると、アジア太平洋地域が82.4%増、中国が47.0%増、米州が34.9%増、欧州が26.1%増、日本が6.2%減となった。前月比では中国が5.8%増、アジア太平洋地域が5.0%増、欧州が5.3%増、米州が1.2%、日本が1.7%減となり、日本だけが前年同月比、前月比ともにマイナス成長を記録。これで8か月連続のマイナス成長となった。

  • 2026年1月の国・地域別売上高の前月比および前年同月比、過去3か月とその前3か月との合計額比較

    2026年1月の国・地域別売上高の前月比および前年同月比、過去3か月とその前3か月との合計額比較 (出所:WSTS)

この結果、2026年1月の国・地域別の売上高シェアをまとめてみると、米州が32.0%でトップ、次いでアジア大平洋地域の29.7%、中国27.6%、欧州6.3%、日本4.4%となる。1年前(2025年1月)の日本のシェアは6.9%ほどであったが、2025年年間を通じて徐々に下落が続き、1年後の2026年1月では4.4%まで低下したこととなる。

米国の「Chip Security Act」への反対声明を発表

またSIAは現在、米国連邦議会にて議論されている「チップ セキュリティ法案(Chip Security Act)」に対し、CEO名義で反対する声明を3月2日付で発表した。

同法案は、主に米国から中国への先端半導体技術の流出阻止のために、輸出される先端チップに位置を検証する仕組み(location verification mechanism)の搭載を義務付け、輸出されたチップが許可されていない外国に到達したことが確認された場合、輸出企業が米国政府にその事実を通知することを義務付けるものである。超党派議員によって提出されており、NVIDIAをはじめとするAI半導体が中国の軍事データセンターなどへ流出するのを防ぐ狙いがある。

SIAは、政策立案者がこの問題に対して関心を持っていることへと理解を示しつつ、会員企業が輸出規制の遵守に全力で取り組み、半導体技術の不正転用や悪用に強く反対していることを踏まえ、法案で提案されているようなオンチップ位置検知機能の全面的な義務付けは支持できないとしている。

また、複雑でコストがかかることに加え、未実証のセキュリティ機能を急いで法制化することが、米国の半導体技術に対する世界的な信頼とAI技術の輸出促進の取り組みを損ね、世界的なリーダーシップと競争力を蝕むリスクとなることを指摘。SIAとして現時点でも政府機関、法執行機関、その他の関係者などと緊密に連携し、半導体製品の違法な転用や不正使用を防止・検知しており、こうしたリスクに効果的に対処し、米国の半導体技術が世界のAIエコシステムの基盤となるよう議会と連携して取り組みを進めていくと主張している。