中国のファウンドリ大手SMICが2月10日、2025年第4四半期の決算概要を発表した。

それによると売上高は前年同期比12.8%増の24億8900万ドル、純利益は同60.7%増の1億7285万ドルであったという。

同社は、中国におけるAI関連の半導体チップを中国内より調達し、自立性を高めるという中国政府の方針を受けて、国産AI半導体を製造できる唯一の中国先端ファウンドリという立場に基づく恩恵を受けており、そうした潮流が同社の業績押し上げに寄与していると見られている。結果として、同四半期の増収増益はウェハ販売数量の増加、生産稼働率の上昇、製品構成の変化によってもたらされたと同社では説明している。

同社の共同最高経営責任者(CEO)は趙海軍氏は、「2025年は半導体サプライチェーンの現地化による改革効果が年間を通じて持続した結果、通期売上高は前年比16.2%増の93億2700万ドルとなったほか、粗利益率は同3.0ポイント増の21.0%に上昇した。2025年末の8インチ標準ロジックウェハの月産能力は前年比約11万枚増の105.9万枚、総出荷量は約970万枚、年間平均稼働率は同8ポイント上昇の93.5%」と、いずれの数字も好調であったことを強調する。また、2026年については市場の弱含みやメモリチップ製造に伴う課題があり、そうした要因を考慮した第1四半期の見通しとして売上高は前四半期比で横ばいとする。また、外部環境に大きな変化がないと仮定した場合、2026年通期の見通しについては売上高の伸びが競合他社の平均を上回るともする。

大規模投資で需要急増に対応も利益率は圧迫の見込み

同社は2026年の設備投資について、2025年とほぼ同水準となる見込みであるとしている。また、半導体サプライチェーンの急速な中国内生産への移行が進んでいることを確認しているという。移行は、アナログ半導体が最も急速で、ディスプレイドライバー、CMOSイメージセンサ、メモリ、マイコンなどが続く形で進んでいるとする。

なお同社は2月11日開催の決算説明会にて、需要の急増に対応するための大規模な生産能力の拡大に伴い、減価償却費が30%ほど増加する見込みで、その影響で2026年の利益率が圧迫されるとの見通しを示している。背景には、中国政府の意向により、中国内の半導体設計会社からの需要に最大限対応することを目指した取り組みを進めていることが挙げられ、高い設備投資を維持していることが売上高の急進に対し、粗利益率への減価償却圧力となっていると説明している。