中国政府が日本向けデュアルユース品の輸出管理を強化
中国の商務部(日本の経済産業省に相当)が2026年1月6日、「商务部公告2026年第1号 关于加强两用物项对日本出口管制的公告(商務部広告2026年第1号:日本向けデュアルユース品目の輸出管理強化に関する告示)」を発表した。
あらゆる二重用途品目(軍事用途にも使える物品)を日本の軍事ユーザー、軍事目的、および日本の軍事力を強化する可能性のある最終ユーザーへの輸出することを禁止するとしており、この発表と同時に発効するとしている。
この規定に違反して、中国産のデュアルユース品を日本国内の組織または個人に譲渡または提供した国または地域の組織または個人は、法的責任を問われることになると中国商務部では説明しており、第三国経由での「密輸」にも厳しい目を向ける姿勢を打ち出している。
レアアースや半導体も禁輸リストに記載
また、今回の公告に先立つ形で中国商務省は2025年12月31日、従来の「輸出規制法で指定された禁輸リスト」を改訂した形の「2026年版」を公告。168ページにわたる詳細な規制品目リストが添付されており、レアアース(希土類)などの重要鉱物、化学薬液、工業材料、電子機器関連など幅広い分野の多数の品目が含まれており、半導体の製造や利用にも影響を及ぼす可能性がある。
中国商務省は、今回の公告に関する報道官の談話も記者会見問答の形でWebサイトに公開している。それを要約すると、日本の指導者が最近の台湾問題に関する誤った認識をしていると指摘しており、国家の安全と利益を守り、不拡散などの国際的義務を履行するために法令の規定に基づいて、中国としてすべてのデュアルユース物品について、日本側の軍事的ユーザーおよび軍事用途、ならびに日本の軍事力向上に資するその他一切の最終ユーザー・用途への輸出を禁止することを決定したとする。
なお、今回の対日輸出規制がどの程度厳格に施行されるのか、2026年1月7日時点では不明であるが、もしも厳格に施行された場合、日本の多くの主要産業分野にも影響が及ぶことが懸念されることから、政府間交渉で一定の解決に向けた交渉が求められるとともに、中国への経済的な依存を減らすべくデリスキングに向けた動きも進める必要が出てくることが考えられる。