“リアルな月面”を探索できるシミュレーションゲーム「REAL MOON」が、12月16日からSteamで無料配信中だ。Unreal Engine(UE)専門のソフトウェア開発会社・ヒストリアと、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の共同研究の成果物を活用したもの。リリースに合わせて“フォトコンテスト”をWeb上で開催している。
このゲームの月面地形には、実際に計測されたDEMデータ(地形の高さ情報)や、クレーター・岩の分布率、時間ごとの太陽/地球/月の位置関係などの観測データや、論文等を基に、JAXAとの共同研究によって作成したシミュレーション環境を利用。プレイヤーは月面を歩いたり、ローバー操作を行ったりして「本物さながらの月面探索を体験できる」としている。プレイ人数は1人で、想定プレイ時間は15〜30分、対応言語は日本語と英語。
プレイヤーは宇宙飛行士となり、探査機の残した一枚の画像をヒントに撮影地点を特定。3つの地点を順に探し当てる過程で、まるで月面に立っているかのような没入感を味わえるという。
自由探索ができるフリーモードもあり、時間の経過を自由に操作可能。沈む太陽を眺めたり、光の角度を変えて撮影したりと、より深い体験を楽しめるようにした。さらにロケットや旗、ボール、ライトといった多彩なオブジェクトの配置も可能としている。同モードでは画角や明度、色温度を調整したり、フィルターやフレームを適用したりできるフォト機能も利用可能だ。
前出のフォトコンテストの応募締切は12月23日23時59分。X(旧Twitter)のヒストリア広報部アカウントをフォローし、ハッシュタグ「#REALMOON」を付けて画像を投稿すると参加できる。審査には、ヒストリア開発チームに加え、JAXA 研究開発部門の平澤氏が参加する。詳細は同社の特設サイトを参照のこと。
このゲームを開発したヒストリアは、2024年からJAXAと月面シミュレーション環境をUE5で構築する共同研究を実施。月面環境を精度高く広域に再現し、物理シミュレーションを含んだ統合的な月面のシミュレーション環境の構築を目的とし、将来的にはローバーの走行シミュレーションをはじめとした、さまざまな用途への活用をめざしている。
ヒストリアでは「今後発展が見込まれる宇宙産業では、月面シミュレーションの需要が増えると予想される。これまで自動運転分野などで培ってきたシミュレーション環境構築のノウハウが活きる領域でもあり、この共同研究をきっかけに、宇宙環境の再現技術を向上し、宇宙産業へ寄与する基盤づくりを進める」としている。
なお、この研究の詳細は、JAXAの平澤遼氏と、ヒストリアの佐々木瞬氏、山野瑞生氏、松田隼哉氏、成松亮氏により、「第69回 宇宙科学技術連合講演会」(2025年開催)において「月極域探査 LUPEX 後継に向けた月面シミュレーターの開発」として発表済み。









