Yole Groupが発行した「Greater China MEMS Industry 2025」によると、中華圏(中国本土+台湾)のMEMS業界は、多様なアプリケーションと成熟したエコシステムに支えられて堅調な成長を果たしており、その売上高は2024年で前年比8.4%増の17億ドルとなり、世界のMEMS市場(約170億ドル)の10%を占めたという。また、2025年は、さらなる需要の増加に伴い、さらに好調になると予想されるとしている。
主なターゲットは消費者市場
Silan、MiraMEMS、AAC、Goermicro、MEMS Sensingといった中華圏のMEMSプレーヤーは、慣性センサ、マイク、圧力センサが主に使用されるTWSイヤホンやスマートウォッチなどの消費者向けウェアラブルアプリケーションに注力している。
自動車市場はアプリケーションに求められる性能と信頼性が高いため状況が異なっており、中華圏の企業はまだ対応できる体制が整っていない。ただし、車内快適性の向上ニーズがMEMSマイクロフォンの成長を促すことが予想されており、そうした主要なMEMSマイク企業の多くが中華圏にあることが注目である。
MEMSマイクは産業機器分野でのポンプやモーターの予兆検知にも活用され、中華圏の企業も参入を果たしている。また、MEMSマイクにマイクロスピーカー、モーションセンサを組み合わせた補聴器にもそうした企業は参入しているという。
このほか、データトラフィックの増加とAIへの巨額投資はが光スイッチMEMSなどの通信デバイスの利用も増加させる見込みであり、そうした分野への取り組みも強化しているとする。
成長する中国のMEMS企業たち
米中の貿易戦争は、中国の半導体およびMEMSエコシステムの発展を加速させる状況を生み出し、結果として中国のMEMSサプライヤはすでに100社を超す状況となっているという。
なお、その多くが、MEMSの設計・製造ノウハウを獲得するために、北米や欧州の企業とのパートナーシップを締結するなど、地力を向上させてきた。そうして設計されたMEMSはファウンドリが主に製造するが、2024年の中華圏のMEMS企業のウェハ生産量は33万8000枚であり、2030年には43万8000枚に増加することが予想され、今後数年で全世界の生産量の10%に達すると見込まれている。


