2025年第3四半期のNEV販売台数は539万台

TrendForceによると、2025年第3四半期の世界の新エネルギー車(NEV)販売台数は前年同期比31%増の539万台となり、そのうち電気自動車(BEV)は同48%増の371万台で、プラグインハイブリッド車(PHEV)も同4%増の167万台のプラス成長を記録したという。

BEVの販売台数トップは中BYDだが、前四半期比で販売台数は減少している。2位はTeslaで、中国市場の回復にけん引される形で同29%増と伸ばした。一方、独Volkswagenは、中国での販売減少が欧州と米国での成長を相殺した結果、7位に後退。韓Hyundai(現代自動車)も前年同期比ではプラス成長を維持したものの、四半期売上高が減少し9位に後退した。

一方のPHEVもトップはBYDだが、販売台数は前四半期比で増加したものの、中国市場の飽和と競争の激化により前年同期比では減少した。また前四半期に2位だった中Li Autoも競争激化から5位に後退。代わってAITO、Chery、Geelyが2位、3位、4位へと順位を上げた。

TrendForceは、第3四半期の好調な業績と自動車メーカー各社による年末目標達成に向けた積極的な取り組みにより、2025年通年の世界のNEV販売台数は前年比25%増の2043万台に達すると予測しているほか、2026年も、地域ごとの補助金政策やインセンティブ構造にばらつきがあるが、世界的な電動化シフトそのものは継続するため、NEV販売台数は同12%増の2280万台に達するとも予測している。

  • 2025年第3四半期のBEVおよびPHEVメーカーシェア

    2025年第3四半期のBEVおよびPHEVメーカーシェア (出所:TrendForce)

Nexperia騒動は終息したように見えるも実は前途多難な状況

オランダ政府の経営介入に抗議する中国政府の指示で中国にある中国資本の蘭Nexperiaのパッケージング工場からの汎用車載半導体製品の出荷が停止され、日本を含む世界中の自動車メーカーの生産計画に影響を及ぼす事態が今年10月から11月にかけて発生した。

しかし、オランダ政府は11月19日に中国当局との協議を経て、Nexperiaに対する国営統制を一時的に停止すると発表した。これにより事態は終息したかのような報道が一部でみられるが、オランダと中国、Nexperiaオランダ本社と中国法人の関係は冷え切ったままで前途多難な状況である。

中国商務部の王文濤部長(日本の経済産業相に相当)は、11月26日、欧州連合(EU)のシェフチョビチ欧州委員(通商・経済安全保障担当)と電話で会談し、この問題でEU側が積極的な役割を果たし、オランダ政府が早急に建設的な解決案を打ち出すよう促した。中国側の主張は、Nexperiaに対する親会社であるWingtech Technology(聞泰科技)の経営支配権が取り消されたままであるとのことで、同委員は、EU側と中国側で協力して事態のさらなる沈静化に取り組む考えを示したと欧州メディアが報じている。

11月28日付でNexperiaのオランダ本社経営陣が、WingtechおよびNexperia中国法人に対し、サプライチェーンの回復を求める書簡を送付し、公開質問状として公開した。Nexperiaの発表では、公式・非公式を問わず、中国におけるNexperiaの事業体との対話を再構築するための試みを幾度となく行ってきたが、中国側から回答を得られていないというが、こうした動きに対しWingtech側は激しく反発しており、完全解決には前途多難が予想される。