ヌヴォトン テクノロジーは11月27日、業界標準のTO-56 CANパッケージにおいて業界最高クラスの光出力を実現する「小型・高出力1.7W紫色(402mm)半導体レーザ」の量産を開始することを発表した。
業界標準パッケージで高出力を実現
水銀灯の発光輝線で産業用途において広く利用されているh線に代わる光源として注目される、波長402mmの半導体レーザは、レーザ直接描画露光(LDI)や樹脂硬化などの用途で活用されている。また近年では、医療機器などさらに幅広いアプリケーションへの応用にも期待が集まっている。
今後こうした用途への適用を実現するには、光源システムを限られたスペースに組み込む必要があることから、小型かつ高出力な半導体レーザが求められているとのこと。しかし半導体レーザは、光出力の向上に伴って発熱量も増加するため、放熱機構の大型化が必要とされ、パッケージサイズ面での制約が課題とされていた。
これらの課題を受け、40年以上にわたってレーザ設計・製造に関する経験を培ってきたヌヴォトンは、独自のチップ設計と放熱設計技術を進化させることで、その解決に着手。レーザチップ内部の光学損失を提言する設計により、発熱を抑制するとともに、強いレーザ光に耐える新しい光学端面構造を採用することで、両立が難しかった小型・高出力・長寿命を実現したとする。
こうした取り組みの結果、新製品では業界標準のTO-56 CANパッケージにおいて光出力1.7Wを達成したとのこと。これはヌヴォトンの従来品比で約40%もの出力向上だとする。さらに信頼性指標とされるMTTF(Mean Time To Failure)も大幅に改善したことから、同社は新製品について、LDIや樹脂硬化などの既存アプリケーションの省スペース化・長寿命化に貢献するとともに、従来の光源では適用が不可能だったアプリケーションへの展開や新たな用途の創出も期待されるとした。
なおヌヴォトンによると、新製品は同社が展開する「半導体レーザによる水銀灯代替ソリューション」のラインナップに加わり、顧客に新たな選択肢を提供することで、用途や設置環境、必要性能に応じた柔軟な製品選定を可能にし、システム設計の自由度を向上させるとしている。
また同製品の詳細については、米・サンフランシスコにて2026年1月20日~22日に開催される世界最大級の光学・フォトニクス展示会「SPIE Photonics West」や、横浜で同年4月22日~24日に開催予定の「OPIE(OPTICS & PHOTONICS International Exhibition)'26」にて展示される予定だ。

