高NA EUV向け材料製造プラントの新設を決定

ADEKAは、高NA EUVリソグラフィプロセス向けMOR用金属化合物のプラントを同社の鹿島化学品工場に新設することを決定したことを発表した。

  • 新プラントを建設予定の鹿島化学品工場

    新プラントが建設される予定の鹿島化学品工場の様子 (出所:ADEKA)

高NA EUVで求められる新たなフォトレジスト

半導体のプロセス微細化の要となる露光装置は現在、最先端ではEUV露光装置が活用されているが、さらなる微細化の実現には開口率(NA)を引き上げた高NA(NA=0.55。従来のEUV露光装置はNA=0.33)のEUV露光装置の活用が予定されている。

これに伴って、露光プロセスで用いられるフォトレジストも、現在主流のCAR(化学増幅型レジスト)と併用する形で、新しいコンセプトのフォトレジストである「MOR(金属酸化物レジスト)」の採用が拡大していくことが予測されている。

同社が手掛けるMOR用金属化合物は、フォトレジストのEUV吸収率やエッチング耐性を向上させるキーマテリアルとして、先端メモリ向け高誘電材料で必要とされる金属錯体技術を応用する形で製品化されたもの。すでに鹿島化学品工場内のALD材料製造ラインで量産化が行われており、顧客への供給も開始済みだという。今回のプラント新設は、高NA EUV露光プロセスの本格導入を見据えたもので、投資額は約32億円。延べ床面積は1050m2で、着工は2026年4月を、営業運転開始を2028年4月の予定としている。建屋内には将来スペースを確保することで、本格的な需要の増加への対応を可能とするとともに、高NA EUV露光をはじめとする次世代リソグラフィ工程の技術革新をにらんだ新規材料の製造も検討していくともしている。

なお、同社は先端半導体メモリ向け高誘電材料(ALD材料)やCARで使用されるEUV、ArF露光向け光酸発生剤など、さまざまな半導体向け先端材料を手掛けているが、さらなる事業強化に向けて2026年1月には、埼玉県の久喜開発研究所内に建設を進めてきている新研究棟が完成する予定としており、これによりALD材料とCARおよびMOR向け材料の開発体制の強化を図っていくとしている。