SDVに向けた10BASE-T1SエンドポイントデバイスをMicrochipが発売

Microchip Technologyは11月12日(米国時間)、Ethernet接続を車載ネットワークの末端まで拡張し、SDV(ソフトウェア定義型自動車)の開発を加速させることを可能とするRCP(Remote Control Protocol)を活用した10BASE-T1Sエンドポイントデバイス「LAN866xファミリ」を発表した。

  • 10BASE-T1Sエンドポイントデバイス「LAN866xファミリ」

    10BASE-T1Sエンドポイントデバイス「LAN866xファミリ」のパッケージイメージと適用イメージ (出所:Microchip)

Ethernetの活用でノードごとのソフト開発を不要に

同製品ファミリは、Ethernetパケットをローカルのデジタルインタフェースへ直接変換するブリッジとして機能する事で、ネットワーク統合を簡素化するよう設計されたもので、従来ソリューションと異なり、ソフトウェアレスで動作するよう設計されているため、ノードごとにソフトウェアを開発する必要がなく、半導体の使用量と実装面積を削減することを可能とするという。また、規格に準拠したRCPプロトコルに対応しており、データストリーミングとデバイス管理の観点でエッジノードの一元管理を可能にするともしているほか、10BASE-T1Sマルチドロップトポロジの活用により、オールEthernetのゾーン型アーキテクチャをサポートすることができるようになるともしている。

さらに、各ノードでのソフトウェア開発の必要性をなくす事で、ハードウェアコストと開発コストの両方の削減と開発期間の短縮、システムアーキテクチャの簡素化なども可能としており、室内灯、フロントライト、テールライトなどの照明やオーディオシステム、幅広い制御機能など、重要な車載アプリケーションに適用することで、Ethernetデータをローカルのデジタルインタフェースへの直接ブリッジが可能となり、照明用LEDドライバの制御、マイクやスピーカとのオーディオデータ送受信、ネットワーク経由でのセンサおよびアクチュエータ制御などを容易に行うことが可能になるとする。

なお、同製品ファミリはすでにサンプル受注を開始済みだという。