日清紡マイクロデバイスは、車載カメラモジュールの小型・薄型化を可能にするという複合電源ICの新製品「NP8700シリーズ」を発表した。4つのレギュレータを1パッケージに集約し、周辺部品の削減や基板の省スペース化を追求した点が特徴。サンプル受注を10月23日に開始し、参考単価は275円(1,000個購入時)。
車載カメラモジュールは近年、ドライバーモニタリングや後席検知、ジェスチャー操作といった、車室内における多様な用途で活用されており、需要が増加。天井やミラー、コンソールなどの限られたスペースにこうしたモジュールが搭載されるため、小型・薄型化が強く求められているという。
日清紡マイクロデバイスはこの課題に応え、NP8700シリーズを新たに市場投入。CMOSセンサーや周辺制御に必要な4系統の電源を1パッケージで供給でき、スタンドアロンでのシーケンス設定機能とパワーグッド機能(リセットIC不要)を備えることで、周辺部品の削減と基板の省スペース化を実現している点も特徴とする。
NP8700シリーズが内蔵する4つのレギュレータは、カメラモジュールに必要な仕様を幅広くカバーしており、詳細は以下の通り。
- Ch.1: 中耐圧(動作電圧: 最大20V)、出力電流1.2A 降圧同期整流レギュレータ
- Ch.2: 低耐圧(動作電圧: 最大5.5V)、出力電流1.0A 降圧同期整流レギュレータ
- Ch.3: 低耐圧(動作電圧: 最大5.5V)、セレクタブルレギュレータ
(出力電流1.0A 降圧同期整流レギュレータまたは出力電流0.2A LDO) - Ch.4: 低耐圧(動作電圧: 最大5.5V)、出力電流0.2A LDO
(必要に応じてHS-SWITCHとしても動作可能)
Ch.1を基準とし、Ch.2とCh.3のスイッチング位相をずらす「アンチフェイズ制御」と、ノイズを分散させる「スペクトラム拡散機能」を搭載。
低ノイズが要求されるブロックにはLDO出力を選べるため、ノイズを効果的に抑制でき、カメラモジュールの画質や動作の安定性向上に寄与。高精細で信頼性の高い動作を実現するという。
従来品「NJW4750」と比べて使いやすさを高めたのも特徴で、具体的にはCh.1の降圧レギュレータを同期整流方式へ変更したことで部品点数を削減(従来のNJW4750はダイオード整流方式)。さらに出力電流仕様を見直し、幅広いアプリケーションに対応できるようにした。
また、スペクトラム拡散機能によるEMI性能の改善や立ち下げシーケンス設定への対応により、設計自由度と使いやすさも向上したという。


