第4四半期もDRAM価格は上昇傾向

TrendForceによると、2025年第4四半期のDRAM価格について、3大DRAMサプライヤが先端プロセスによる生産能力をハイエンドサーバDRAMおよびHBMを中心に割り当てている関係と、レガシープロセスDRAMの価格上昇が止まらないことを踏まえると、従来型DRAMの価格は前四半期比8~13%上昇と予測されるほか、HBMを含めると同13~18%に上昇する可能性があるという。

  • 2025年第3四半期ならびに第4四半期の従来型DRAMおよびHBMを含めた場合の価格上昇率見通し

    2025年第3四半期ならびに第4四半期の従来型DRAMおよびHBMを含めた場合の価格上昇率見通し (出所:TrendForce)

すべてのアプリケーションで値上げ傾向が持続

アプリケーション別に動向を見ると、第4四半期のPC市場は、プロモーションと在庫補充の勢いが鈍化し、出荷量が減少すると予測されるため、DRAMのビット調達量も削減される見込みだという。しかし、3大サプライヤ各社はDDR5の生産能力をサーバ向けにシフトさせている関係から、PC向けDDR5およびDDR4の供給不足は継続され、価格も緩やかに上昇することが予想されるという。

そのDDR5の出荷の中心となっているサーバDRAMは、クラウド・サービス・プロバイダ(CSP)の回復基調に支えられ堅調に推移。2026年には、米国を中心に調達量がさらに増えることが期待されていることもあり、供給量を確保するために一部の米国CSPが価格設定に柔軟な姿勢を見せ、早ければ2025年第4四半期から調達を開始する計画があるとしている。

ただし、サプライヤ各社は2026年上半期にHBM4の生産能力を優先する計画を立てるなど、不確定要素が残っていることからサーバ向けDDR5の供給は不安定な状態が続くと見られており、2025年第4四半期も価格は上昇傾向が維持されるとみられるとしている。また、一部サプライヤが特定顧客向けにDDR4の生産を延長した模様だが、需要が堅調ということもあり、こちらの価格も上昇傾向にあるという。

モバイルDRAMについては、ミッドレンジおよびローエンドスマートフォン(スマホ)向けLPDDR4Xがサプライヤが生産を減らしている関係から供給も減少しており、メーカー各社が供給不足の混乱を避けようと調達を強化しているため、供給不足に拍車がかかっており、第4四半期の価格は同10%以上上昇しているとのことで、LPDDR5Xの調達がプレミアムスマホ以外のカテゴリにも拡大する動きが見えている。そのため、LPDDR5Xがすぐに供給不足となる兆候は見られないものの、供給動向と価格戦略から同四半期の価格は上昇が続くとみられるという。

グラフィックスDRAMは、PCの季節的な在庫拡充サイクルとNVIDIA RTX 6000シリーズへの期待感から、特にGDDR7の需要が伸びており、サプライヤが値上げを図っている模様である。また、レガシーであるGDDR6については、需要は安定しているものの、供給がひっ迫しているため、価格についてはGDDR7以上に上昇しているという。

コンシューマDRAMは、DDR4の価格が2025年第3四半期にほぼ倍増したものの、最終製品の回復は強くなく、バイヤーが在庫補充を控える状態となっているため、第4四半期の価格上昇が鈍化すると予測されている。しかし、DDR3については、早期調達需要が高い状態が続いており、引き続き上昇傾向が続くものとTrendForceでは予想している。