水を推進剤とする、手のひらサイズの「水イオンエンジン」(PBI)を宇宙空間で稼働させることに世界で初めて成功したと、Pale Blueが9月10日に発表。人工衛星向けに同社が独自開発したPBIは、すでに量産体制を確立しており、国内外パートナーへの納入を進めている。
約10cm四方の1U+というサイズながら、衛星の姿勢や軌道の運動量の総量を示すトータルインパルスが高いのが特徴で、軌道維持をはじめさまざまなミッションに対応可能。複数台を組み合わせたクラスタ化など、幅広いサイズの衛星や多様なニーズにも応えられるとする。
噴射までの暖気時間が短く、必要なときにすぐ作動できることも特徴としており、衛星運用におけるサービス中断を最小限に抑え、ミッションの効率を高められるという。推進剤に安全で取り扱いやすい水を使うため、サプライチェーンの複雑さを解消し、開発から運用までの総コストの圧縮にも役立つとしている。
なお、同社は電気推進分野で世界最大の学会である「国際電気推進会議」(International Electric Propulsion Conference、会期:9月14~19日)において、今回の水イオンエンジンの実証を含む3本の学会発表を行う予定だ。
