日東紡が先端パッケージ向けガラスクロスの生産能力増強を計画

日東紡績(日東紡)は8月29日、同社福島事業センター内に半導体の先端パッケージなどに用いられるガラスクロスの生産設備を増設することを決定したと発表した。

AIサーバ用半導体を中心に活用されているチップレットなどの先端パッケージ技術は、高性能化のためにパッケージ基板の大型化が進んでいるが、大型化に伴って熱膨張や反りといった課題が生じており、その対応策として同社のTガラスクロスが有効なソリューションと評価されるようになり、サブストレート(半導体パッケージ基板)への採用が増加傾向にあるという。

同社では、AIサーバ市場の拡大に伴い、この採用傾向は今後も続く見通しであることから、そうした需要に対応することを目的にガラスクロスの生産能力増強を決定したとする。

  • ガラスクロス

    日東紡が手掛けるガラスクロス (出所:日東紡)

生産能力は最大で現在の3倍に拡大

具体的には、同社福島事業センターの敷地内に新工場棟を増築し、そこにガラスクロスの生産設備を導入するという。増築部分の構造は地上2階建てで、延べ床面積は1万7212m2。投資額は約150億円としているが、経済産業大臣より、「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律」に基づく「供給確保計画」の認定を受けたとのことで、最大約24億円の助成金が交付される予定だとしているほか、新工場棟建設関連の設備投資については、福島県の「ふくしま産業活性化企業立地促進補助金」にも採択済みだとしている。

  • 新工場の完成予想
  • 新工場の完成予想
  • 新工場の完成予想図 (出所:日東紡)

なお、着工は2025年10月を予定しており、竣工は2026年12月を予定。生産開始は2026年度第4四半期を計画しているとのことで、今回増強される生産能力をすべて先端ロジックIC用途のTガラスクロス(最先端ロジックIC用途低熱膨張ガラスクロス)の増強に充てた場合、現在の生産実績の3倍程度の生産が可能になるとしている。