TrendForceによると、2025年第2四半期におけるBEV、PHEV、FCVを含む新エネルギー車(新エネ車、NEV)の販売台数は前年同比企30%の486万8000台となったという。また、HEVを含めた場合、EVの総販売台数は645万6000台となり、世界の自動車販売台数の29%を占める規模となったという。
トップ10の過半を中国勢が占めるBEV
各カテゴリ別に見ると、BEVの販売台数は328万台となった。シェアトップは中BYD(比亜迪汽車)で18.3%。2位はTeslaだが、韓国、ノルウェー、トルコで成長した一方、中国、欧米での販売が減少した結果、売上高は同14%減としている。
3位は中Geely(吉利汽車)でシェア6.4%を獲得した。また、10位には韓国の政策優遇措置の恩恵を受けた韓Hyundai Motor(現代自動車)がランクインしている。
トップ3を中国勢が占めるPHEV
PHEVの販売台数は同15%増の158万7000台となった。トップのBYDは競争激化の結果、売上高が同12%減となり、シェアも前年同期の40%から28.9%まで落とした。一方で2位の中Li Auto(理想汽車)は、売上高を同11%増と伸ばし、シェアも7.4%まで伸ばした。3位の中AITO(Huaweiと中Seres GroupのEVブランド)もシェアを6.2%まで伸ばした。また、BYDグループのサブブランド「Denza(伝心)」がトップ10入りを果たした点が注目である。
TrendForceは、中国政府が過度の価格競争の抑制に動くにつれ、2025年後半には値引きやプロモーションが緩和されると予想しており、中国市場の今後の需要は、年末に期限を迎える下取り補助金とNEV購入税免除に頼ることになるとの見方を示す。
一方の米国では、トランプ大統領の減税政策の一環としてのEVに対するOBBBA(One Big Beautiful Bill Act)補助金が9月30日に終了することを踏まえ、自動車メーカーが期限前購入を促しているが、EVからの政策転換が業界の見通しを悪化させる可能性があり、TrendForceも2025年の世界NEV販売台数を前年比21%増の1970万台と予測するも、2026年は同14%と予測している。
半導体の内製化を推進する中国勢
中国の自動車メーカーの多くが車載半導体の内製化を推進しており、電力効率に関わるパワー半導体も、大手を中心に内部開発を進めているという。BYDなど中国の大手自動車メーカー各社は、完全国産半導体搭載車の発売を準備しており、早ければ2026年にも量産化される見通しである。
半導体の自立を目指す中国政府の意向を踏まえた動きであり、中国政府としても主要自動車メーカーに国産または中国開発の半導体使用比率を高めるよう要求しているという。
中国政府工業情報化省(MIIT)は、2027年までに自動車に使われる半導体を100%国内で開発、生産された製品にすることを目標にしている。これは従来の2024年までに自国産半導体の25%使用という目標を上方修正したもので、MIITではOEM各社に、自国産半導体の採用率を定期的に評価するよう要求しているという。こうした状況を踏まえ、InfineonやSTMicroelectronicsなどの欧州半導体各社は、中国のファウンドリ各社との協業を拡大する形で、中国自動車メーカー向けの製品の現地生産を強化する動きを見せている。
