台湾でエッジAI向けHBMカスタム設計会社が設立

台湾のNanya TechnologyとEtron Technologyは8月7日、エッジAIアプリケーションのニーズに対応することを目的にAIメモリの設計サービスに特化した合弁会社を台湾・新竹市に設立することを共同で発表した。

合弁会社の資本金は5億NTドルで、Nanyaが80%、Etronが20%の株式を保有するという。

具体的な取り組みとしては、多様なエッジAIアプリケーションをサポートする高性能かつ低消費電力のエッジ向けHBMソリューションの設計をカスタマ向けに提供するとしている。また、製造については、NanyaのDRAM製造ラインが用いられる予定だとしている。

エッジAI向けメモリに注力姿勢を見せるNanya

NanyaはHBM3以降への参入について否定的とされているが、2024年12月にはPieceMakers Technologyと戦略的な提携を発表し、カスタマイズされたHBMソリューションの共同開発を進めていくことを発表していた。

この際、すでにエッジAI向け高性能メモリの需要に応える方向性を提示しており、自社の10nmクラスのDRAM製造技術とはPieceMakersのDRAM設計技術を組み合わせた形でのHBM開発を行うことで、新たな市場機会創出を目指すとしている。

なお、Nanyaはパッケージングおよびテストを手掛けるFormosa Advanced Technologiesをパートナーとしており、TSVプロセスやマルチチップスタッキング技術など、HBMに必要な技術要素の開発などを協力して推進していると言われている。