ISTの小型ロケット「ZERO」初号機の顧客が決定

インターステラテクノロジズ(IST)は8月12日、同社が開発している小型人工衛星打ち上げロケット「ZERO」の初号機の顧客が決定したことを発表した。

それによると、ZERO初号機に搭載されるのは、シンガポールの衛星事業者Ocullospaceの衛星、キューブサットの製造を通じた学びの機会を提供する米国の非営利団体Wolfpackの衛星、大阪公立大学の衛星、東京都市大学の衛星の4機で、打ち上げ契約(Launch Service Agreement:LSA)を、この2大学に衛星分離機構を提供し実証する韓国のDALRO Aerospaceを含めた5社・団体と締結したという。

  • 記念撮影

    左からDARLO Aerospace CEOのSeunghyeon Do氏、Wolfpack CubeSat CEOのKevin Simmons氏、インターステラテクノロジズ取締役COOの熱田圭史氏、OcullospaceのFounderであるFranco Gan氏、インターステラテクノロジズのHead of Mission Managementである小山リオ氏 (C)インターステラテクノロジズ

それぞれの衛星の概要

ISTでは、初号機に民間顧客の衛星を獲得したことは世界的に珍しい事例と説明。契約を締結した5社・団体は、今回のミッションをロケットに衛星を組み込むまでの経験を積んだり、自社の技術を宇宙で試し、実証するという貴重な機会ととらえて参画を決定したとしている。

なお、各社の衛星の概要としては、Ocullospaceは1Uサイズのキューブサット(重さ1kg)で、地球低軌道(LEO)におけるIoT接続およびリモートセンシングの応用を、LoRaやNB-IoTなどのプロトコルを用いて検証する予定。Wolfpackのキューブサット開発チームも1Uサイズのキューブサット(重さ1kg)で、木造フレームを使用したキューブサットの実証および高エネルギー粒子の検出を行う予定。大阪公立大学 小型宇宙機システム研究センター(SSSRC)は2Uサイズキューブサット(20cm×10cm×10cmで重さは4kg)で、「格子投影法」を用いた対象物の形状計測を行う予定。そして東京都市大学は英BBCが開発したシングルボードコンピュータ「micro:bit」を搭載した1Uサイズキューブサット(重さ1.3kg)の「TCU-01」で、地域の住民や子供たちのように普段、宇宙に縁の遠い人々が開発や運用に参加することで宇宙を身近に感じてもらい、地域のコミュニケーション力を高めてもらうこと、ならびに地域の不登校児童にも参加してもらうことで、自身の自己肯定感の向上を図ることも目的としており、軌道上でのミッションも予定しているという。