日本低軌道社中は、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の後継機となる民間製「日本モジュール」と、新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」をベースにした「商用物資補給船」の開発を開始すると、7月28日に発表した。

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2030年に予定されているISS退役後のいわゆる“ポストISS”において、日本として宇宙ステーション利用の場と機会を確保するねらい。地球低軌道(LEO)で日本の強みである技術や産業を生かした、新しい経済圏の構築に寄与することをめざす。

また、微小重力や極限環境、有人滞在拠点など、LEOの特徴を活かした科学実験や新事業を通じて、ライフサイエンスや素材、データ処理、エンターテイメントなど地上の非宇宙産業に革新をもたらすことも目的に挙げる。

開発完了後には、米民間企業が主導する商業宇宙ステーションに接続される日本モジュールを保有・運用。安全性や利便性、コスト競争力を兼ね備えつつ、LEOならではのサービスを提供する計画だ。さらに、宇宙ステーションまでの物資補給サービスの提供で、宇宙ステーションの利用や構築にも寄与するという。

日本低軌道社中は、三井物産の100%子会社で、2024年7月に設立したばかりの新興企業。宇宙航空研究開発機構(JAXA)による「宇宙戦略基金」の交付決定を受けて今回の取り組みを発表し、「拠点システムとなる日本モジュール、宇宙環境利用、物資補給、宇宙飛行士活動という4要素で構成される、日本のLEO活動のグランドデザインを官民連携で描き、日本のプレーヤーのプレゼンスが最大化される事業群の形成に尽力する」としている。