imecやASMLとインラインウェハ計測システムの進化で協業

計測ソリューションベンダである英Infinitesimaは7月22日、ベルギーimecや露光装置メーカーのASMLなどと協力して、同社の300mmインラインウェハ計測システム「Metron3D」の機能強化に向けた3年間の開発プロジェクトを始動させたことを発表した。

3Dロジック時代の計測ソリューションへの対応を加速

Metron3Dは、ハイブリッドボンディングや高NA EUVリソグラフィ、CFET(相補型電界効果トランジスタ)をはじめとする3Dロジックデバイス構造などの先端アプリケーション向け計測ソリューション。同プロジェクトでは、その最適化と探究を進めることを目的に、プロジェクトパートナー各社の有する専門知識とInfinitesimaのRapid Probe Microscope(RPM)技術を組み合わせることで、詳細な3次元(3D)表面検出、高速イメージング、干渉計による高精度な計測の実現を推進し、特徴構造全体にわたる詳細な3D計測情報を求める半導体業界のニーズへの対応を図っていくとする。

具体的な取り組みとして、imecに装置を設置し、ASMLなどのパートナーが推進する次世代デバイスの開発に活用する形で、高NA EUV向けレジスト・イメージングの特性評価と開発を支援するほか、同社とimecが協力して、装置の新たな機能開発と性能向上にも取り組んでいくとしている。

  • Metron3D

    Infinitesimaの300mmインラインウェハ計測システム「Metron3D」 (出所:Infinitesima)

同社とimecのパートナーシップそのものは2021年より行われており、当初は研究アプリケーションや故障解析アプリケーション向けにRPMを使用したチップ誘導型ナノスケールの断層像センシングの実用化が進められてきたが、今回の新たなパートナーシップでは、対象を高速インライン生産計測にまで拡大、サブナノメーターのフィーチャーや複雑化する3D構造に対する検査・計測ニーズに応えることを目指すとしており、この取り組みを通じて、インライン半導体計測における自社のポジション強化を図っていきたいとInfinitesimaは述べている。