InfineonがGaNの300mm化を推進
Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は、300mmウェハを用いたGaNデバイス製造が順調に進んでおり、2025年第4四半期には最初のサンプルを顧客に提供できる見通しであることを発表した。
GaNパワー半導体は、電力密度の向上、スイッチングの高速化、電力損失の低減などの特長を有しており、スマートフォンの充電器、産業用ロボットやヒューマノイドロボット、太陽光インバーターのような電子機器の設計の小型化、電力消費と発熱の低減を実現するとして成長が期待されている。
大口径化で期待される製造コストの削減
半導体ウェハは口径が200mmから300mmへと大型化すると面積が2.3倍に拡大されるため取れ数もその分大きくなるなど、コスト削減に寄与することとなる。アナリストによる市場予測では、GaNパワー半導体は2030年までに年率36%で成長し、その市場規模は約25億ドルに到達すると期待されている。
なお、インフィニオンでは、半導体の設計から製造、最終製品の販売にいたる全行程を自社で所有するIDMモデルを主としており、高い品質、市場投入までの時間の短縮、優れた設計開発の柔軟性といった利点を生かしつつ、大口径化を進めていくことでGaNパワーソリューションに対する顧客ニーズを満たしていくことを目指すとしている。