次世代の非接触決済カードに向けたSoC

STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は、セキュリティ機能を強化した次世代の非接触決済カード向けSoC「STPay-Topaz-2」を発表した。

これまで同社は前世代を含む非接触決済カード向けSoC「STPayシリーズ」として30億個以上を決済市場に出荷してきたという。今回のSTPay-Topaz-2では、注文可能な1つの製品型番のみで多数の決済アプリを統合可能とし、これにより顧客の在庫管理を簡略化することが可能になるという。

また、高度な暗号化によってセキュリティを強化しつつも、独自の製品バージョン管理により、最新かつ世界的に普及している決済アプレット(VisaのVSDC2.8.1g1および2.9.2アプレットなど)が組み込まれており、カードサプライヤはより広範囲な市場要件に対応することが可能になるとする。

将来のセキュリティ要件にも対応

さらに、今後のEMVCo C 8カーネルにも準拠するように設計されているほか、GlobalPlatformとJava Cardの規格にも準拠しているため、決済やロイヤルティ・プログラム、カスタム・アプリケーションなどさまざまなニーズに対応することができるほか、無線通信性能を高めたことで、カードメーカーは簡単にアンテナを組み込むことができ、より小型のアンテナでも効率的に接続できるようになるとしている。

なお、同製品はフランスにある同社のセキュアな認証取得済み工場で製造されるST31R480セキュア・マイコンをベースとしており、すでに量産を開始済み。サンプルも入手可能な状態となっているという。