高精度検出が可能な1セルリチウムイオン電池保護IC
日清紡マイクロデバイスは6月30日、±6.5mVの高精度過充電検出が可能な1セルリチウムイオン電池保護ICハイサイドFET駆動タイプ「NB7123シリーズ」およびローサイドFET駆動タイプ「NB7130シリーズ」を発表した。
1セルリチウムイオン電池は、その小型サイズという特徴からウエアラブル/ヒアラブル機器として活用が進んでいるが、人が装着するものも多く、電池の発火防止のための保護電圧の高精度化などが求められるようになっている。
ハイサイドFET駆動対応品も用意
また、従来1セルのリチウムイオン電池保護回路は、ローサイドにFETを配置した回路構成が主流であったが、近年は電池セルの多様化やホストとの通信のしやすさによって、ハイサイドにFETを配置した保護回路を採用する機器が増えつつあり、同社でも今回、これらの市場ニーズにマッチすることを目的に、ハイサイドFET駆動およびローサイドFET駆動の2タイプを用意することにしたという。
そのセル検出電圧範囲はNB7123シリーズで4.3V~4.7V、NB7130シリーズで4.3V~4.8V、25℃精度で±6.5mV、-20℃~60℃精度で±8mVとしているほか、過充電検出以外に、過放電検出、放電過電流検出、充電過電流検出、負荷短絡検出、0V充電禁止電圧、高温温度検出機能も搭載しており、電池の使用時間延長などを図ることが可能だとしている。
ローサイドFET駆動品は10月よりサンプル受注を開始
さらに、WLCSPパッケージを採用することで、小型機器への搭載を可能としている。
なお、1000個購入時の参考サンプル価格はNB7123シリーズで121円、NB7130シリーズで110円としており、NB7123シリーズはすでにサンプル受注を開始しているほか、NB7130シリーズは2025年10月からのサンプル受注開始を予定。月産規模はNB7123シリーズが500万個、NB7130シリーズが1000万個としている。