産業機器向けの高精度計装アンプを発売

日清紡マイクロデバイスは5月27日、国内半導体メーカーでは初とする産業機器向け±2.3V~±18V動作の高精度計装アンプIC「NL9620」を発売したことを発表した。

同製品は、同社が長年培ってきた高精度オペアンプの回路設計技術に加え、独自のプロセス技術・トリミング技術・パッケージ技術を組み合わせて開発されたもので、高精度トリミング技術の採用により高い同相信号除去比(CMRR)として、110dB以上、代表値130dB@G=100を実現しており、同相入力電圧の大きな変動に対して、計装アンプの出力電圧の変動を最小限に抑えることができ、高いCMRR性能を発揮するため、同相信号ノイズの多い環境でも安定した動作が可能だという。

また、高いEMC性能を実現したほか、125μV max.の低入力オフセット電圧と1μV/℃ max.という低オフセット電圧ドリフトによる高精度な計測を実現。さらに±2.3V~±18Vという広い電源電圧範囲への対応により、さまざまな機器に柔軟に組み込むことができるほか、外付けの抵抗1本でゲインを1倍から最大1万倍までの設定が可能なため、設計のシンプル化が可能で、最終製品の高精度化や開発工数の削減を図ることも可能だとする。

VSP-8-AFパッケージでサンプル受注を開始、EMP-8-ANパッケージも開発予定

なお同製品のパッケージとしては、小型のVSP-8-AF(2.8mm×2.9mm×1.2mm)を採用したもののサンプル受注が開始されており、1000個購入時の参考単価は416円としている。また、EMP-8-AN(3.9mm×5.0mm×1.65mm)パッケージについても開発予定としている。

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