LED点灯型のバッテリー残量表示向け電圧監視IC

ミネベアミツミグループのエイブリック(ABLIC)は5月27日、電動工具などにおけるLEDの点灯によるバッテリーの簡易残量表示に向けた電圧監視ICとしてLED5灯用「S-82F9シリーズ」、LED4灯用「S-82D9シリーズ」の販売を開始したことを発表した。

  • S-82F9シリーズ/S-82D9シリーズ

    「S-82F9シリーズ/S-82D9シリーズ」の機能ブロックと適用イメージ (出所:エイブリック)

2シリーズともに、マイコンレスでバッテリーの簡易残量表示を行うことを可能とするもので、低消費電力かつ複数の電圧監視を1つのICで実現できるため、基板サイズの小型化などを可能とする。

さまざまな用途に応じた使い分けが可能

すでに同社はLED3灯用の「S-8229Aシリーズ」を提供済みであり、今回の2シリーズと併せて、用途に合わせた製品選択が可能となった。また、EN端子付きのAシリーズによる未点灯時の低消費化、SENSE端子付きのBシリーズによる高電圧監視が可能であり、中でもAシリーズではLEDの未点灯時にICをオフさせて消費電流を0.1μAmax.にすることができるため、バッテリー機器の低消費電力化を図ることを可能だとするほか、BシリーズではSENSE端子を活用して外付け部品と組み合わせることでICの定格以上のバッテリー直列数においても電圧監視が可能だとする。

さらに、LEDの点灯方式がバッテリー電圧に応じて点灯数が増える「Full charge all on」タイプと、バッテリー電圧に応じて点灯するLEDを変化させる「Individual step voltage on」の2種類から選択することが可能なため、LED点灯時の消費電力を最小限に抑制することもできるとしている。

なお、対応バッテリーとしては、リチウムイオン二次電池パックやリチウムポリマー二次電池パックなどとしており、搭載製品としては電動工具や電動自転車、スティッククリーナーなどが想定されるとしている。